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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   REAL   JOKER

 今の時代は、現実と空想の境目が崩れかかってしまっているのではないだろうか、と思う。仕方のないことではあるが、悲しいニュースの後にすぐ違う番組に切り替わること。「本当にこんな事件が起きるような世界なのかな?」という思いもなくはないように思ってしまう。すぐさま感情を切り替えることは難しいはずなのに、無意識のうちにしてしまっている。このように、いつのまにかということがあると、心がどんどん失われているのではないかと思う。そんな今だから、心の実感を持てるような生き方をするべきだ。
 そのための方法として、第一に五感をフル活用することだ。パソコンを眺め、見ず知らずの人と会話を楽しむのではなく、目の前の生身の人間と話したほうがいい。相手の目を見て、表情から気分を読み取るための視覚。相手の声を聞き分ける、何を言っているのかを理解するための聴覚。料理をするのも、一度味覚を使い、そして嗅覚や触覚によって完成させることが大切なのではないだろうか。どんなに空想の世界がリアルでも、現実の世界にはかなわないということを忘れずにいたいと思った。
 そして、第二の方法は時代に適応した実感を育てることだ。以前に、新聞記事で死者は生き返ると思っている人が結構いるという記事を見たことがある。このような誤解を生んだ理由は、バーチャルの世界と今との密接な関係によるものなのではないかと思う。ゲームで一度倒れた敵は、リセットしたらまた元通り。自分が負けて気に入らなければ、いつでも終わらせることが出来る。これは空想の世界だから出来ることのわけで、現実はこんな甘いものではない。と当たり前なことのように思っていたが、それを理解することが難しいくらい二つの世界は近づいていたのだ。一時期の日本のようだ。(歴史実例)鎖国をしていて、全てのものを排除していた時と同じようなものだ。これでは成立しない、と早く気付くような、もっと現実味溢れる現実になっていくといいと思う。
 確かに、バーチャルの世界で生きることも悪くはない。だが、痛みも何もないような世界に生きるのはとてもつまらない。人間が空想の世界を見るのは、それを実現させるためではなく、心を失わないためである。空想は想像し、夢を見続けることで生きている我々を壊さないための世界であるのではないだろうか。空想にある全てのものは現実の痛みや喜びにかなうものはないはずだ、と私は思っている。よりよい現実を作るために、私たちは心を失うべきではない。

   講評   nane

 第一段落の状況実例は、よく書けた。ここだけで、清書候補だね。(笑)
 第二段落の、空想VSリアルもいい設定。パソコンやインターネットが便利だと、つい現実の手間を省くようになりがちだからね。
 歴史実例はやや苦しかったか。福翁自伝などの伝記を1冊読んでおくと、いろいろなところで応用できる。冬休みにがんばろう。
 「確かに、バーチャルの世界で生きることも悪くはない」は、ちょっと弱いか。
 「痛みも何もないような世界に生きるのはとてもつまらない」の「とてもつまらない」はもう一工夫。
 「空想は想像し、夢を見続けることで生きている我々を壊さないための世界であるのではないだろうか」は難しいけど、JOKERさんらしい考え。このように、自分自身の考えを深めていくのはとても大事だね。


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