低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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±思考 ビーバー
とにかく、人間の子供にとっての犬や猫といった小動物たちは、母親のつぎにくる、「愛情の学校」ではないだろうか。私たちは、その学校で、人間同士では味わえない、ある種の純粋な愛の相を経験するのではなかろうか。これ以上大事なものはないと信じて大切にしていたものでさえ、一瞬にして離れ去り、二度と戻ってくることがない。人生では、そういうことが起こる。それは、あたかも、私たちの油断の時を狙いすませていたかのように突然やってくる。ついさっきまで、人生は私たちに、あんなに快く、優しい眼差しをおくっていたのに、一瞬にして、全く別の相貌が現われる。(要約)私は自分の身にどんなに衝撃的なことが起こっても、落ち着いていられるような人間になりたい。以下がその方法である。
その第一の方法は、気持ちを前向きに変えることである。私は最近(?)自転車で人にぶつかってしまった。それも試験前で一番神経が尖っていた時で、相当気になっていた。お陰で試験の成績が下がり色々言われたが、今では完全に立ち直ることができた。それはおそらく、試験の結果が返ってきて気持ちをプラスのほうに入れ替える努力をしたからだと思う。親にもだいたい事故の後は鬱状態になるが、一週間も経てば治ると言われたし、自分でもいつまでも引きずっていては情けないと思ったことからだ。気持ちを全て前向きに切り替えることで、自分のマイナスの心情はある程度は克服ができるのである。この例から、私は気持ちをプラスに変えることはとても重要なことだと感じた。
その第二の方法は、教育に関し、人生には突然マイナス側への転機が訪れるということを子供達に教えておくことである。例を挙げれば平家物語の場合、平家は立て続けに義経に負けている。それはおそらく、負けた戦いへの悔やみが消えず、相手もまた同じだったことによって余計に引きずってしまうような構図になっているからであろう。鵯越の奇襲攻撃、屋島の戦など、全て混乱によって負けている。これもまた先ほどと同じようにマイナス思考が影響したのではないかと私は思う。運命に背中を向けて逃げるということははっきり言ってしまうと、現実から逃げているということなのである。結局戦いでは現実に背を向けた方が負けるのである。このように、現実を受け入れないマイナス思考はあまり有利とは言えないのである。(伝記)
確かに、過去のことを忘れると言うのはある意味逃げているように聞こえてしまうし、プラス思考こそ現実から逃げているのではないかと反論されそうである。ただ私が主張したいのは「プラス思考とは過去を忘れ現実から逃げてしまうということではなく、自分に残っているマイナス思考に勝てる前向きな思考である。」という言葉に表されるように、まず人生におけるどんな悪い転機においてもそこで生じたマイナス思考に勝ち、プラス思考へ持っていく。私は例の事故で自分の心の制御方法をまたひとつ習得した。たまに悪い経験をするのも、人生にはいいエネルギーになるかも知れない。
講評 nane
「自分の身にどんなことが」と考えたのだね。自分の問題として深く考えたところがいい。
自転車事故のようなことは、大人でもよくやる。(笑)たぶん、そういういろいろな失敗を重ねた分だけ、人間の厚みが出てくる。いい経験をしたと前向きに思うといいよ。
平家の戦いでの負けの連続を書いたのは、ユニーク。人生には流れというものがあるようで、勢いに乗ると実力以上の力を発揮することがある。歴史上の実例で説得力がある。
結びの「私は例の事故で自分の心の制御方法をまたひとつ習得した。たまに悪い経験をするのも、人生にはいいエネルギーになるかも知れない」はいいまとめ。書き出しに戻ると、文章全体がまとまる印象になる。
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