国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

昨日2426 今日1857 合計54193
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   幸せと不幸せと   PINPA

 人間の子どもには母親の次にくる「愛情の学校」を小動物から受けている。そして人間同士で味わえない、ある種の純粋な愛の相を経験する。人生では昨日まで普通だったことが、その油断のときを狙って離れ去っていく。一瞬にして離れ去り、それが戻ってくることは二度とない。
 北海道で起こった竜巻。北朝鮮拉致問題。スマトラ沖地震。9・11同時多発テロ事件。国内外自然的人為的に関わらず人の命というのはこれほどかというぐらい、あっという間に一瞬に消え去ってしまう。今どんなに元気であっても、明日交通事故にあって死んでしまうかもしれない。人生は楽しいものである。しかし、それは同時に常に死と隣り合わせであるということを表している。私はそのためにも、悔いのないように生きたい。
 そのための第一の方法として人との出会いを大切にすることだ。
あなたは毎日学校に行くとき、毎日同じ人を見ていることに気づいていますか?私の毎朝会うその人は眼鏡をかけ、いつも携帯電話をいじりながら歩いているおじさんだ。そのおじさんのことは毎日見るが、決して「おはようこざいます。」とか「寒いですね。」とか、言葉の「こ」の字も交わしたことがない。しかしふと思ってみると、同じ道を通学路、通勤路として、顔は知っているが名前も知らないおじさん、大学生、OL、小学生、はたまた同じ学校の生徒とはたくさんいるものだ。しかし話したこともない、そう思うとなんだか悲しくなる。最近私はよくこう思う。「もし今私がこの道の真ん中でバタリと倒れ気絶していたら周りの人は助けてくれるだろうか」と。今このときを同じ場所で過ごしているのに自分は知らない。変な気分だ。
そのためにも私は人とのつながりは大切だと考える。だからってだれかりなしに「おはよう!」「髪形変えた?」「今日も一日がんばろう!」とか話しかけるのは怪し過ぎる。(笑)例えば学校内だったら部活に入るだけで仲間は増えるだろうし、他にも委員会、地域の活動、習い事など人と知り合えるきっかけは数え切れないほどある。そこでもしかすると毎朝会う誰かと知り合えるという偶然だってありえるかもしれない。
 第二の方法として強い精神力を養うことだ。以前新聞に最近の子供には我慢する力が足りないとあった。その人は子供時代を戦中に生きる。そのため食料がなかったり、兄弟に不満があったりと我慢することが山ほどあった。今の世の中は便利になり何でも好きなものがすぐに手に入り、我慢の必要性がなくなってしまった。そのために何か少しでも気に入らないことがあると、「キレる」という行動に出てしまうのだ。そのためにも強い精神力が必要だ。
 第二次世界大戦中ヒトラー率いるナチス軍によってユダヤ人は迫害を受けた。その迫害を受けた人の一人がアンネの日記で知られているアンネ・フランクだ。彼女は隠れ家で家族とともにナチスの目を盗んで住んでいたが、見つかり収容所へ収容される。彼女は日記から絶望と不安の生活の中でも希望を持ち前向きに生きようとしていたことが分かる。あれほど苦難な運命では誰しもが落胆する、そこで勇気を持っていたアンネはまさに強い精神力を持っていた。
 このように不幸な運命にぶつかっても強い精神力を持ち生きることは大切である。
 確かに自分に災いが振ってくるとは思ってもみない。そのためにすぐに対応できず、常に一生懸命できない場合もある。しかし、その一歩を踏み出し一生懸命動き出せれば悔いのあるようにはことは運ばないだろう。「今日という日は、明日という日の二日分ある」という言葉があるように、今そのときを大切に一生懸命精一杯生きることが大切なのである。どこにいても誰といてもいつでも不幸は自分と隣り合わせであるのだから。
 

   講評   hota

 おお。今回も、力作でしたね。森リンの点数にも反映されていましたが、82点は立派な得点です。よく考えて、よく書けています。
 
 要約は短いですが的確です。例をはずして、うまくまとめましたね。
 「体験実例」もユニークです。そうですね。「顔見知り」の人たちと、何か触れ合えるきっかけがあるといいのにね。
 「伝記実例」も、その後のまとめの段落もよかったです。

 全体に、論理の流れが、とても自然で説得力あるものになりましたね。1週目のもよかったですが、やはりこれを清書ですね。注意は、別メールで送ります。来週はお休みですね。少し早いですが、よいお年を!

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)