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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   規制   シュシュ

 昔の日本には、オートバイに乗るときにヘルメット着用という規則はなかったそうだ。しかし現代の日本には、このような国がそこまでめんどうを見る必要が本当にあるのか疑問に思えてくる多くの規制が存在しているが、これは問題である。
 考えられる第一の原因は、日本人が農耕民族だったために、地味でも安定した生活を求める傾向があるという国民性にある。先日、softbankが「softbank同士なら通話もメールも¥0」という衝撃的な広告を出した。私はそれを見て、全国民softbankにしたら、全員0円になるのかととても感動した。とりあえず、自分の仲のよい友達だけでも全員softbankにしたら、電話もメールもし放題だと思い、普段仲のよい友達にみんなでsoftbankにしようと提案してみた。しかし、家族でドコモだから、auでこの前機種変したばっかりだから、めんどうくさいなどと友達には全く賛成されなかった。元からsoftbankの友達もいるので、私だけでも変えようかと思ったけれど、よく考えてみたら今使っているauが気に入っているし、なんだかめんどうくさくなったので、auのまま今にいたっている。全員が変えたら、全員が今よりも間違いなく得をすると分かっていても、それでも変えないのが、日本人の国民性なのだろう。孫氏のこのアイディアは斬新で良いものだが、施行する国の消費者の本当の姿をもっと鋭く見ぬくべきだったと思う。
 第二の原因は、日本が島国のために、他国と長い時間干渉することなく発展してきたので、古くて弱いものを守る規制が必要になったという歴史的背景にある。オーストラリアにはコアラやカンガルーなどの特有な動物がいる。例えばコアラは、動きも遅く弱い上にユーカリしか食べることができない。オーストラリア大陸が他の大陸を交わることがなかったため、コアラは適応力が弱いまま進化してしまったのだ。日本には地方の名物でもある伝統工芸が多く存在している。そしてその多くは後継者が少ないことが悩みだそうだ。伝統工芸は、昔からの技術をそのまま受け継いできたことが良い点であると同時に、だからこそ時代に反映するものが少なく、このような問題がでてくるのだろう。
 確かに、規制があることで避けられてきた諸問題はあるだろう。しかし、世界中のほかの国と競争をしてゆかねばならない現代の日本にとって、多くの規制は不必要で障害に成り得るものだ。18世紀にイギリスで世界初の産業革命が起こりえたのは、ピューリタン革命や名誉革命によって、市民が既存の規制を廃止させた背景があったからである。そして他のヨーロッパ諸国では、これを見た王様自らが(王権が弱まるリスクを承知の上で)自国の経済の発展を願い規制を減らす改革を行いはじめたのだ。本当の規制とは、強者を保護するものでなく、弱者が発展することを助けるものである。

   講評   nane

 ヘルメット着用から、ソフトバンクの0円まで、わかりやすい実例。
 オーストラリアのコアラは、これからも使える。(笑)でも、いつも同じだと芸がないから、今度はガラパゴス諸島などの例も考えてみよう。一度、自然科学の本を何か読んでおくと参考になる。
 「本当の規制とは、強者を保護するものでなく、弱者が発展することを助けるものである」はうまい。独禁法などは、そういう規制だからね。


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