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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   忘れてはいけない事   意気陽陽

 まさかソフィーは、世界を分かりきったものだと思っている人間の仲間ではないよね?これは私にとって切実な問題なのです。だから念のため、想像の中で体験をしてみましょう。ある朝パパとママと二・三才のトーマスが、キッチンで朝食を食べている。すると突然パパが天井近くまでふわっと浮かび上がる。トーマスはもちろんびっくりするが、パパはいつも変な機械でひげをそったりしていて、それをいつも見ているので、さほど驚かない。しかしママは、びっくり仰天で叫び声をあげる。この二人の差は習慣の問題です。ママはとっくに人間が空を飛べないことを習っているが、トーマスはまだ習っていない。私達は子供のうちに、この世界に驚く能力を失ってしまうらしい。それによって、私達は大切な何かを失う。
 僕はこの長文の私達は子供のうちに、「この世界に驚く能力を失ってしまう」と言う部分について、似た体験をしたことがある。ぼくは小さいころから、たくさんの種類の本を読んでいた。ぼくは本を読むと、その本の中での出来事が、本当に起こりそうな気がしてくるのだ。
 例えば、殺人の出てくる推理小説の本を読んだとする。すると、今にも家の中に本に出てきた殺人の犯人が入ってきて、僕達を殺してお金を取っていきそうなように思えてきて、こわくて仕方がないのだ。他にもSFの本を読むと、空から今にもUFOが降ってきて、中から宇宙人が出て来て地球を侵略していくような様子を想像してしまうのだ。だから、そんな本を読んだ日の夜は、こわくてなかなか眠れなかった。
 しかし、小学校や塾などでたくさんの知識を得て、今そんな本を読んでみても「こわいな〜」と思うだけで、犯人が家に入って来たり、UFOが降ってくることなどは想像したりしない。
 この長文の「宇宙とはなんだろう?なんであるのだろう?」という部分についても似た話がある。宇宙の誕生は「ビックバン」という大爆発から始まり、今に至るまでずっとふくらみ続けているらしいのだが、僕にとっては、とっても不思議でたまらないのだ。
 まず宇宙の始まりのビックバンなのだが、なぜ何もない「無」から爆発が起こったのだろう。今の科学では、何もないところからいきなり爆発が起こるなんて、とうてい考えられない。
 また、宇宙は誕生してからずっとふくらみ続けているのだが、今の科学では空間が広がっていくなんて考えられないはずだ。それも、光の早さとほぼ同じスピードでふくらんでいるのだ。宇宙は、考えれば考えるほど頭がこんがらがってくる。まったく宇宙とは何なのだろうか…
 このことから分かった事がある。成長してたくさんの知識を得るという事は人間にとって、今まで本などを読んで得ることの出来た、驚きや恐怖、楽しみなどを失ってしまうということなのだ。僕はこれからも勉強などをしてどんどん知識が増えていくが、驚きや恐怖、楽しみなどを忘れないようにして、生活していきたいなと思った。

   講評   sugi

 おもしろい長文だったね。この話は先生も大好きですよ。意気陽陽君が、この長文をきっかけに、「この世界」について頭がこんがらがるほどじっくりと考え、自分自身を見つめなおしてくれたことも嬉しいです。とても共感できる感想文でした。
 意気陽陽君も、だんだん大人に近づいてきて、この世界に驚く能力を失いかけていると感じることもあるのだね。怖い本を読んでも、「そんなことは起こらないから大丈夫」と思うようになったのは、成長した証拠だけれど、逆の見方をすれば「驚く能力を失った」ということになるのだろうなあ。よく自分を分析できた。「殺人の出てくる推理小説」は、「殺人の場面が出てくる……」としたほうが、しっくり来ると思うよ。
 逆に、宇宙について考え始めると不思議で仕方がないというのは、まだまだ意気陽陽君がたっぷり「驚く能力」を持っているということだね。たいていの大人は、不思議なことについて考えることはあきらめてしまう。でも、そういう気持ちを持ち続ける人が、科学者になってこれまで人類が知らなかった新しい発見をするのだろうね。

 手書きの時もそうですが、「?」や「!」のすぐあとは、一マス空けます。(ただし、すぐ後ろに閉じカッコが来るときは、空けません。)
 「…」は、二つ分でセットと考えましょう。手書きのときは、二マス使います。そのあとに、「。」をつけます。
(例)「何なのだろうか……。」

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