国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   分かったつもりで教えない!   うさちゃん

 ソクラテスは、自分の仕事は人間が正しい理解を「生み出す」手伝いをすることだ、と思っていた。なぜなら本当の知は自分の中からくるものだからだ。他人が接ぎ木することはできない。自分の中から生まれた知だけが本当の理解だ。ぼくたちはふさわしい答えがおいそれとは見つからないような重要な問いをつきつけられる。ここから先、道は二つある一つは自分と世界をごまかして知る値打ちのあることは全て知っているみたいなふりをする道、もう一つは大切な問いに目をつぶって前に進むことをすっかりあきらめるという道。
 算数の時間に分かっているはずなのに説明するのは難しい、そういうことが、分からない問題がある人に私が、その問題を説明する時によく起きる。当然、出来た問題を教えるのだから自分では、よく分かっているはずだ。
「こうやって、ここをこうして・・・。」
と言って教えているうちに、
「ここはこうだから・・・。あれ?」
なんだか自分の言っていることも分からなくなって、頭が真っ白になってくる。まるで頭の中のものが消しゴムで消されてしまった時のように。こういうのって、自分の中では分かっているつもりではいるけど、やっぱり分かっていないのかもしれない。(はずかしい〜。)つまり、人に説明できて、初めて十分に理解できた事になるのだと言えそうだ。
 お母さんも、私と同じことを私よりしていそうだ。(だって、いつも、私の勉強見てるもん。)
「お母さんは、分かっていそうで分かってないことってたくさんあるでしょう。」
「知ったかぶりならしたことがあるわよ〜。算数は答えや、解き方を見て確認するし、言葉の意味なんかは、知っているけれど説明するのが難しいことっていっぱいあるわよ。この間、あなたのためにって電子辞書を買ったでしょう。あれって実は、お母さんのためでもあるんだから。」
そう、あの電子辞書は、すぐれ物だ。分からない字もすぐ調べられるし、ことわざだって、いろいろな検さくの仕方があるから便利だ。
「知ったかぶりしないでちょこっと調べちゃうのよ。」
(そういえば、私の物のはずなのに、父や母がよく使っている。)
 私も、知ったかぶりをしたことがある。私は、テレビをあまり見ない。だからテレビの話にまきこまれると、なんとなく知ったかぶりをしてすましている。その日も、いつもの様に知ったかぶりをしてその話を流そうとしたら、運悪く、その事について質問されてしまったのだ。なんと答えて言いか分からなくて、正直に、その事に付いて分からないと言うしかなかった。でも、「知らない」と言えた時、まるで、重い荷物を下ろした時のようにスッキリした。私は、知ったかぶりをせずに、正直に「知らない」と言った方がいいということが分かった。つまり、テレビのことを調べなくてもいいにしろ、算数を人に教える時は、分かったつもりで教えるのではなく、人に教えられるよう、理解するまで先生に質問しなければならないということだ。まさに、『聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥』である。

   講評   tama

 自分ではわかっているつもりでも、人にうまく説明できなかったとき、理解できていなかったことに気づきます。テストがあるのも、わからないことを確認するためなのですが、もしかするとお友達と教えあいっこをする方が、わからないと実感できるかもしれませんね。(^^) 

【前の話聞いた話】 大人になると、知らないといえずつい「知ったかぶり」で済ませてしまうことがあるのですが(笑)、お母さんは立派ですね。うさちゃんと、きちんと正面から向き合い、知ったかぶりはいけないと、お手本を示してくれているのですね。
 テレビの話題についての実例も、長文にぴったりですね。

【たとえ・ことわざの引用】 頭の中が真っ白になっていく様子はまるで「消しゴムで消されてしまった」状態。うまくたとえましたね。
 ことわざを、実感をもって使うことができました。上手にまとめましたね。

【わかったこと】 知らないことは知らない、と恥ずかしがらずに言うことが大切です。勇気がいりますが、その方がすっきりしますよね。


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