創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   揺るぎない平和へ   青藍

 ヒロシマでの原爆投下の正当性を言い張る人々がまだアメリカには多いようだ。これに対して、日本の側から何の反論も出てこないのはなぜだろう。戦後六十年、各論として名誉の破片を拾う本はたくさん出たが、究極の責任を問う史書はまだ出ていない。だから、原爆投下に関しても決定的な反論ができないのだ。最近は北朝鮮で地下核実験が行われるなど、核の脅威は広がり続けている。
 戦争の悲惨さを後世に語り継ぎ、反省することは大切だ。
私は去年の夏、学校の代表として「平和を考える旅」に参加し、広島を訪れた。近代的な町とは対照的に、戦争の悲惨さを生々しく伝える原爆ドームや被爆者の方のお話は、平和な日本しか知らない私にとって大きな衝撃であった。被爆者の女性は、思い出したくないはずの辛い体験を、涙をにじませながらお話ししてくださった。私はそのとき初めて、戦争を知り、伝えていくことの大切さに気がついた。その後私は、文化祭で広島についてのプレゼンテーションを行ったり、作文を出品したりと、一人でも多くの中学生に広島の出来事を伝えようと行動した。戦争が遠い過去の出来事になりつつある今、戦争の愚かさ、悲惨さを再確認し、深く反省することが必要なのである。
 しかし、どうすれば戦争にならないのかという具体的な対策を立てることも大切だ。
私は広島を訪れて、戦争に対する多くの「反省」を見てきた。原爆ドーム、平和記念資料館、そして平和記念式典。それらが私たちに伝えているのは戦争の事実、そしてその恐ろしさだけで、戦争を起こさないための具体的な対策は見つからなかった。人間は、過ちを繰り返してしまうものである。大昔から人どうしが争い、たくさんの尊い命を失ってきた。そのたびに深く反省しているにもかかわらず、再び戦争が起きてしまうのは、決定的な対策が打たれなかったからだ。日々進歩する技術を、兵器の開発ではなく、戦争を二度と起こさないようにするための対策に使うべきである。
昔話の桃太郎は、村人たちを鬼の支配から解放するために、家来をつけて鬼を退治するという現実的な対策をとった。しっかりとした対策をしたからこそ、その後に本当の平和が訪れたのである。
 確かに過去の戦争を反省することも戦争を回避するための対策を立てることもどちらも大切だ。しかし、「知識がはしごを作ったのではなく、二階に上がりたいという熱意がはしごを作ったのだ。」という名言があるように、いちばん大切なことは、私たちが世界中の揺るぎない平和をもとめる強い気持ちを持ち続けることである。

   講評   kira

 青藍さん、こんにちは。強い意見文になりましたね。日本について、世界について、正しく知ることは大切です。勉強の楽しさでもありますね。


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