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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   大人として生きるために   PINPA

現代はアイデンティティ不定の時代である。まず近代社会が全時代の共同性を解体させ、一人の個人が具体的な共同体に属することの内的な意味を希薄化させた。つまり子供から大人への変化期の境目を取り払ったのだ。また家族が明瞭な自立を図り、年少の人々を子供期と呼ばれるような独立した時期を誕生させた。これにより子ども期はいくつかの段階を抱え持ちつつ、次第に大人になってゆく「過程的な」存在とみなされるに至ったのである。
 自立とはどういうことを言うのだろうか。自、立。自ら立つ。自らの力で立つ。自分だけの力で生きていく。そういうことではなかろうか。しかし今の世の中にはニートやフリーターといわれる自立ではなく他立している若者がたくさんいる。私は自分だけの力で生きていく、そんな一人前の大人になりたい。
 その第一の方法として意世代の人とも関わり、知ることだ。昔、鬼ごっこやかくれんぼなどで遊ぶ時にはたくさんの年齢層の子供たちがいるため、皆が楽しく遊べるようにとおみそといわれる特別なルールがあったそうだ。しかし今の子どもたちは異年齢の人と関わらないだけではなく、同年齢の友達とも遊ばず四角い金属の塊とのにらめっこ、つまりゲームに夢中なのだ。
 私は今いろんな機会でたくさんの異年齢の人と関わることがある。特に大学生との会話は同じ意見を持っていても、その意見の伝え方は様々であり、また大学卒業間近の人、大学入学したての人では将来への考え方も様々であらゆることを学んだ。
 第二の方法としては社会全体が甘やかすような雰囲気を作らないことだ。
 よくニュースでも最近見かける親の変化について。自分の子供が写真の端に移っていることに対する苦情、自分の子供は必ず悪いことはしないという自信。そして、それが原因なのか学校を休学する教員も毎年増えている。
 社会は健全な若者を育てるためにも、良いことは良い!悪いことは悪い!という判断を効かし、若者の自立に結びつかせなければならない。
 インドの母また現代の聖女とも言われるマザーテレサ。彼女は18歳で修道院に入りその後、神からの声を聞いたと言い、修道女としてスラム街で貧しさと戦う人のために活動を始めた。彼女は自らの生きる道を貧しい人々のために尽くし、そして10代のときから自分の信じる身を歩んだ。
 彼女のように誰かに縛られるのではなく、自分が正しいと思う道を行き、そして自分で生きることは大切なのである。それがまことに正しいことならば、人は皆ついてくるのだ。
 確かに供えあれば憂いなしとも言うように、長い年月をかけて立派な大人への準備段階を踏むのもよいことだ。しかし、それではどんなに体が成長したからといって、生きるといった意味では成長していないのである。自分で生きる力はあるが、他人に養ってもらう。これでは意味がないのだ。
 今まで自分が生きてこられたのは、たくさんの周りの人による支えがあってからこそのものだ。自立、そして他立。二つの道がこの先に現れるのならば、私は他人の上に立って生きるのではなく、自分の力で立って立派に生きていきたい。

   講評   hota

 今回も82点。もう、平均点数が80点を超えていますから、充分な実力が身についているようです。すばらしい。

 今回も、要約もよかったですし、いろいろな実例を盛り込んで、しっかりとした意見が書けています。
 「昔の、遊びの特別ルール」。そうそう、確かに私たちにもありました。私たちの場合、小さな子は「べべ子」と呼んで、いっしょに遊ぶけれど鬼にはしない、という決まりがあったんでした。PINPAさんの作文を読んで、思い出しました(笑)。ここは、お父さんやお母さんに聞いたのかな? 「母によると、」などと入れておくと、もっといいですね。同じように、「私はいろんな機会で」のところも、「何の時に」と、はっきり書いた方がいいね。

 マザー・テレサの「伝記実例」もよいです。彼女は、まさに、「自分にしかできないこと」を信念を持ってやり遂げた人ですね。「自分の足で歩く」ことを見習いたいものです。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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