国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   節分から春へ   サニー

 「こんにちは。本日もよくおいでになりました。今日もよろしくお願いします。」
 毎月第一、第三土曜日に、僕と母で近くの生涯学習センターの茶道クラブに通っている。茶道といっても、あくまでもクラブだから、堅苦しくなく、なごやかな雰囲気で楽しんでいる。前回は、「節分」が近いということで、お福さんの顔をかたどったお饅頭を食べた。節分の今日は、「芝桜」をイメージして作ってあるお饅頭を食べた。三寒四温という言葉があるが、春をまちわびる気持ちがお菓子にはこめられていると感じた。たまたまお抹茶を点ててくれた人が習い始めたばかりの一年生だったので、抹茶が少し苦めだったが、甘いお饅頭と少し苦いお抹茶の組み合わせでとても美味しかった。そしてなんと約3時間もある、長—いお稽古の終わりのあいさつの時、先生からお寺でお経をあげてもらってある貴重な節分豆をもらい、家に帰ってから有り難く頂戴した。僕の家では去年は恵方の方を向いて、
「わーはっはっは。わーはっはっは。」
と笑ってから、巻き寿司を長いままかじりついて食べた。今年は、豆を食べるだけにとどまった。

先日の朝会の時、小学校の校長先生が
「今年の節分で悪い鬼を体から追い出しましょう。体の中にはなまけ鬼、強暴な鬼、邪悪な鬼などの悪い鬼がたくさんいます。その鬼たちをやっつけて今年も元気いっぱい健康に過ごしましょう。」
と言っていた。そういえば二,三年前、学校で豆まきをやった覚えがある。僕たちは自分で鬼のお面を作り、それをゴムで頭につけた。そして、金棒のつもりだったのだろうが、棒のような物を持って鬼がクラスメートに襲い掛かった。その時、僕はクラスメイト四,五人と鬼役になった。冬だったので、まるで縄跳びが耳に当たった時のように豆が耳に当たって痛かった覚えがある。鬼役は、自分から進み出て
「やりたい!やりたい!」
と言ったのだが、こんなことになるとは思わなかった。毎年豆を投げられて痛い思いをしている鬼の気持ちが解ったような気がした。鬼も災難だなぁ(笑)。

 両親の子供の時、節分の日はどうしたか聞いてみたら、父も母も家で、豆まきをしたと言っていた。特に父の家ではかなり豪快に
「鬼はー外。福はー家。」
と言って、豆を投げあい、豆の袋についてくる鬼のお面をつけて遊んだそうだ。豆まきのあと、年の数だけ食べると厄除けになるといって、最初に年の数だけ食べるのだが、子どもは数が少なくて不利なので、その後は、床に落ちている豆を拾って食べたそうだ。外にまいた豆は、祖母が後でほうきではいて掃除していたらしい。
 
 辞典で「節分」を調べたら、「立春の前日で、古くは立春を1年の始まりとしたため、大晦日としての性格をもつ。鬼打ち豆をまいて鬼をおいはらうなど、災厄を防ぐ為の行事が多い。」と書いてあった。また、今年生協で買った福豆の袋についていた鬼のお面の裏には、<年の数よりひとつ豆を多く食べると「厄落とし」ができるといわれています。」と書いてあった。両親は<年の数だけ>豆を食べると自分の両親から教わったし、茶道クラブの人もそう言っていた。地方によっても少し違いがあるのかもしれない。父母の話を聞いて、節分の豆まきなどの行事は途絶えることなく昔から今も続いていることがわかった。            




   講評   komiko

 サニーくん、こんにちは! 大作を書いてくれましたね。茶道を習っているだなんて、先生も大学時代に裏千家の茶道部に所属していたので、なんだかとても嬉しい気持ちで読ませてもらっていました。

 「書き出しの工夫」では、茶道クラブのごあいさつから書き始めることができていましたね。「いつ」「どこで」「だれと」「どのように」茶道を習っているのかきちんと説明することができていました。いただいた芝桜をイメージしたお菓子から「三寒四温」ということわざを引用しながら「春をまちわびる気持ちがお菓子にはこめられていると感じた。」と、サニーくんの「とちゅうで思ったこと」を書けましたね。よかったですよ!
 去年は「わーはっはっは。わーはっはっは。」と笑ってから巻き寿司にかじりついたのですね。大笑いしている「会話」から、ご家族の楽しそうな様子が伝わりますよ。
 校長先生の「悪い鬼を体から追い出しましょう。」というお話をしっかりと思い出して書けましたね。「その人らしさ」が伝わってくる会話ですね。
 「前の話」では、鬼役になって「まるで縄跳びが耳に当たった時のように豆が耳に当たって痛かった覚えがある。」と、「まるで〜のように」をつかって痛さが伝わる「たとえ」が書けましたね。
 「聞いた話」では、ご両親に節分のときの話を聞けましたね。『年の数だけ豆を食べると厄除けになる、年の数よりひとる豆を多く食べると「厄落とし」ができる。』だなんて、いろんな言い伝えがありますね。
 「わかったこと」では、「節分の豆まきなどの行事はとだえることなく昔から今も続いていることがわかった。」と、しっかりと自分の考えを書くことができました。大事なポイントをしっかりと入れて、字数も十分に書けましたね。やりました!
 

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