創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   校内マラソン大会ー自分との闘い   マッチー

「ドク。ドク。ドク。」
と心臓が激しく鳴っている。すごいプレッシャーだ。まるで風船が胸の中に入っているかのように息苦しい。おかげで朝ごはんも、ろくにのどを通らなかった。
 今日は校内マラソン大会の日だ。ぼくはマラソンがあまり得意でないが、とにかく今日は精一杯がんばろうと心に誓った。
 ぼくの今日のめあては、3キロメートルのマラソンコースを完走し、かつ一定の速さで走りきることだ。
 去年は最初のペースが遅かったため途中から本気でいってもなかなか順位が上がらなかったからだ。去年は結局、後ろから数えて5位。今年は去年よりも順位をあげたいと思い休み時間に業間マラソンをがんばってきた。
 10秒前の合図があり、とうとうスタートのピストルがなった。みんながいっせいにとびだした。ぼくは、みんなより少し遅れをとってスタートした。マイペース、マイペースと心の中でつぶやきながら走っているうち、どんどんとみんなに追い越されていった。
 折り返し地点を過ぎたところあたりでとても苦しくなってきた。どんどんペースが落ちてきて何人かにぬかされたその時、
「がんばれー」
と沿道の応援の声が聞こえてきた。
 まるでかみなりに打たれたかのように、ぼくの体の中から不思議なエネルギーがわいてきて、ますます力がでてきた。
「よーし、行くぞ!」とぼくは自分自身を奮い立たせた。ぼくの体の中のエンジンが全開して再度自分のペースを取り戻すことができた。
 ゴールに近くなって途中でぬかされた上野君と今井君をまたぬきかえすことができた。
 最後はそのままの勢いでゴールした。その瞬間、体の力がどんどんぬけていき、芝生の上に寝転がった。6年生の係員の人が走ってきて結果の順位のカードを渡してくれた。
結果は33位。35位以内という目標を立てていたので、ぎりぎりセーフ。
「やったー」と心の中でさけんだ。なんとか目標を達成した満足感でいっぱいだった。
目の前に広がるいちめんの青空とさわやかなそよ風がとてもここちよく感じた。
「継続は力なり」というが、マラソン大会のためにこつこつと練習をがんばってきて本当によかったと思った。
マラソン大会は、他人との競争だけでなく立てた目標に向かって努力を重ね結果を出していく、まさに自分との闘いであるということがわかった
 いつの間にかぼくの心臓の鼓動は落ち着きをとりもどし、ぼくをほめたたえるように 静かに鳴り響いていた。

   講評   yama

 こんにちは。かっこいい題名。緊迫感あふれる文章。表現もよく工夫されたすばらしい作文が書けましたね!力作です!

<書き出しの結び>「ドクドクドク」という心臓の鼓動から書き出してくれました。結びでは落ち着きをとりもどしているという対比がすばらしいですね。また結びに余韻をのこしているところがかっこいいなあ。
<前の話・聞いた話>去年のマラソン大会での話を入れて、そこでの反省をもとに今年のめあてを書くという、いい流れができていますね。
<たとえ>「まるで風船が胸の中に入っているよう」とは苦しそうだなあ。まともに息もできない様子が伝わってきます。また「まるでかみなりに打たれたかのように」とはユニークな表現ですね。応援の声がマッチー君の心の奥底まで届いたんでしょうね!
<ことわざの引用>「継続は力なり」とは人生のいろいろな場面で使える教訓ですよね。マラソンによって学んだことを他にもいかせるといいですね!
<分かったこと>マラソン大会は自分との闘いでもあるということが分かったというマッチー君。ここで題名にもつなげて統一感を出してくれました。自分自身に勝てたからこそ得ることができた爽快感をいつまでも忘れないでくださいね!




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