創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   私の節分   うさちゃん

 「鬼は〜外!福は〜家!」
ぱらぱら。私たちの威勢のいい声と、豆が、家の外と中に散らばった。
 豆を投げる時、外には思いっきり投げるけれど、家の中には、少し、遠慮がちに投げる。
「もっと家の中に思いっきり投げないと、福が来ないわよ。」
とお母さんは、言うけれど、片付けるのは私と、妹だし、家具の後ろとかに入っちゃうと、出すのがめんどうくさい。そして、来年の大掃除の時にカビが生えて発見されるのだ。(見ているだけでおなかが痛くなりそう・・・。)となると、お母さんたちはいいけれど、私と、妹は、なかなか思いっきり家の中に投げるわけにはいかないのだ。
 歳の数だけ豆を食べると言われているので、妹は五個、私は十一個、お母さん、お父さんは○○個(年齢は秘密だそうです。)食べた。
私は十一個だからまだ良いけれど、妹なんて、五個だからかわいそうだ。でも、それに比べてお母さんと、お父さんは、○○個だ。〇〇個だなんて、いくらなんでも食べすぎだと思う。私の祖父と、祖母なんて、もし歳の数だけ豆を食べたら、豆のパック一袋じゃあ私たちの分がなくなってしまうかもしれない。(ずるいなぁ。)でも私は、豆まきをしている時も、まきながら食べているから、歳の数より多く食べていることになる。
 節分の前の月曜日、学校の朝会で、校長先生が、節分の日の話をした。節分の日には、ヒイラギに、いわしの頭を刺して玄関の前におくと、鬼が、ヒイラギの葉っぱのチクチクと、いわしの頭の生臭いにおいがいやだから、去っていくそうだ。中には、それをやっている家もあるが、私の家では、後始末も大変だし、見てあまり気持ちの良い物でもないので、やっていない。
 ヒイラギにいわしの頭を刺す他にも、節分の日には、やる風習があるらしい。その事について、すこし、インターネットで調べてみた。それによると、節分の日に、恵方巻きを決まった方向を向いて、しかも、笑いながら、無言で食べる、と書いてあった。
「え〜。笑いながら無言で食べるなんて。気持ち悪い。」
私は、思わずそう言ってしまった。その、恵方巻きは、大阪で生まれたらしい。その後、セブンイレブンの宣伝をきっかけに、全国的普及し、各コンビニが販売を開始したら、たちまちヒット商品になったようだ。
「なんで、家では恵方巻きを食べないの?」
と母に聞いたら、
「だって、色んな地方のことを縁起がいいからってやっていたら、きりがないでしょう。」と返された。
「それに、恵方巻きは、コンビニの営業戦略だと思うの。」
私の家では恵方巻きは食べないらしいけれど、機会があったら是非ニコニコ笑いながらやってみたい物である。
 このように、節分ひとつとっても地方によって風俗習慣がちがうのだなあと思った。私は、まさに、『所変われば品変わる』だと言うことが分かった。
 一夜明けると、ハトとスズメがごちそうにありついていた、「なんで今日はこんなにたくさん豆が落ちているんだろう。」と不思議に思いながら「今日は、立春のお祝いだ。」と、まるで鳥のお祭りを開いているようだった。

   講評   tama

 節分に豆をまくのは全国どこでも同じだと思いますが、「恵方巻き」を食べる習慣は、あるところとないところがあるようです。近所の家から「鬼は外、福は内」という声が聞こえてくると、毎年無事に節分を迎えられたことと、平和であることのありがたさを感じます。

【前の話聞いた話】 豆まきは楽しいけれど、たしかに掃除は大変ですね。子供のころは、食べる豆の数が少なくて、うさちゃん同様不満でした(笑)。節分について調べたことで、話題を広げたところもいいですね。セブンイレブンの説は知りませんでした。恵方巻きについては「海苔業者の戦略」などという説もあり、どれが本当なのか定かではないようです。ほかにどんな説があるのか調べるのもおもしろそうですね。

【たとえ・ことわざの引用】 「所変われば品変わる」。ことわざを使ったまとめが上手です。
 「まるで鳥のお祭り」というたとえも、のどかな朝をかわいらしく伝えてくれます。

【わかったこと】 日本の伝統行事も、地方によってやりかたが違うのですね。

【書き出しの結び】 豆まきの始まりと、終わった後の静けさをうまく表現できました。物語を一冊読み終えたような気持ちになりました。

 福は家 → 福は内


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