創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   自己同一性の大切さ   りんこ

 現代はアイデンティティー不定の時代といわれている。近代社会は、全時代の共同性を解体させ、一人の個人がある具体的な共同体に属することの内的な意味を希薄化させた。それが、アイデンティティー不定の大きな要因として関係している。近代以前の社会には、それぞれの社会の要請に見合った何らかの通過儀礼が存在した。子供と大人はこの儀式によってはっきりと別れていた。例えば、わが国の武家社会における元服の儀式は、それを最もよく象徴している。ところが近代は、子供から大人への変化期からこの単純な境目を取り払い、代わりに「義務過程」という、長い射程を持ったシステムをあてがうことにした。子供と大人の間に単純に荒々しく引かれていた境界線が取り払われ、もっと細心な視線を注がなければならない存在として、大人達の意識の中にクローズアップされてきたのである。その結果、子供期は、いくつかの段階を抱え持ちつつ、次第に大人になってゆく、「過程的な」存在とみなされるにいたったのである。私は、アイデンティティーを持ち、それを失わずに生きて生きたいと思う。(要約)
 そのための方法としては第一に、人との関わりを持つことだ。そうすることで自然にアイデンティティーを持つことができると思う。そもそも、アイデンティティーとは「私」を「私」がたらしめ、一貫性、同一性を与えているものは何か、ということへの意識、自己確信のことである。これは、相手とのかかわりの中で自分を形成していくことで、自然に生まれてくることであると思う。友達や先生から見る「自分」と自分から見た・自分が思う「自分」とは違うと思う。それを認め合って自分とは何かということを見直していくことができるのは小学生から高校生の間だろう。その間に人と触れ合い、いろいろなことを経験することで、アイデンティティーが知らず知らずの間にできてきていると思う。しかし、それは実体のないもので、いつ自分がそれを自分の中で作り上げているのかということは誰にもわからないと思う。
 第二の方法は、自立することだ。自立をすることができれば、アイデンティティーを失わずに生きることができると思う。マザーテレサは、12歳の時にすでに、将来インドで修道女として働きたいという望みを持っていたといわれる。(伝記実例)このように、幼い頃からとは言わないが、自立をすることとは自分のはっきりとした考えを持つことだと思う。自立への道は自分がやりたいこと、進みたい方向へ一生懸命努力することが必要だ。そのためには、自己を見つめなおしていかなければならないのではないか。
 確かに、愛情をきちんと受けて育つことは大事である。Itとよばれた子という本が一時期驚異的なブームを巻き起こしたが、ああいうような幼児虐待を受けずに育つということは大切である。しかし、トランプが生きているのは、それが実際のプレーに使われているときであるという言葉があるように、私はアイデンティティーを持ち、それを失わずに生きて生きたいと思う。(総合化)

   講評   huzi

 アイデンティティ、自己同一性を意味する言葉ですね。うまく使いこなせていますよ。自分が何者なのかを確認するために、大人になるまでにいろいろなことにチャレンジし、本を読んだり、人と関わったりしますね。それが可能になったのは、近代の教育制度のおかげ。昔は、元服に達すると自分の所属が自動的に決められ、その中で生きていかなければなりませんでした。
  しかし、迷っている子どもたちが多いのも、事実。
 【方法1】には、人との関わりの大切さを主張しましたね。たしかに、自分とはどういう人間なのかは、他の人との関係の中で作り上げていくものですね。また、アイデンティティとは実体のないもので、いつ作り上げているのか誰にもわからないという指摘は鋭いです。
 【方法2】にある、自立。言葉で書くと簡単ですが、自立には責任を果たすことも伴うね。我慢や努力も必要です。夢ばかりでは自立はできないんだよね。マザーテレサは、克己心の強い人だったそうです。

 トランプの【名言】を引用できました。トランプには、アイデンティティーがあり、生かしてこそゲームができる。言葉の意味をひとこと補足しておくといいですよ。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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