国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   生き物を飼育すること   サニー

 ある日、海岸の波打ち際で拾われた一匹のチョウチンアンコウが、水族館に運ばれ、八日間生きた。ある大学では駿河湾の深海生物の飼育に何度も挑戦してきたが、十日程度生かし続けることはできたものの、それは「飼育した」と言うよりも、「生存していた」と言う方がふさわしい。駿河湾で取れる深海の発光魚は数多いが、そのことごとくがまだ水族館では飼えないでいる。深海生物の飼育は、水温も、比重も、水質も、明るさも、自在に調節できるようになった現在の水族館で、未解決の課題として挑戦するのにふさわしい相手であろう。(要約)

 「○○君(僕)は、幼稚園では、虫取りをしに行っていただけだよねー。昆虫博士って先生から呼ばれていたんだよー。」
と言って母が笑う。僕の通った幼稚園は自由保育だったので、好きなことをして1日を過ごすことができたらしい。というわけで、僕は、今までに、昆虫、爬虫類、両生類、魚類など何種類もの生き物を飼ってきた。具体的に何を飼ってきたか思い出してみた。クワガタ虫、カブト虫、カマキリ、ナナフシ、カミキリ虫、バッタ、鈴虫、蛍、トカゲ、ヤモリ、イモリ、カエル、めだか、どじょう、はぜ、オイカワ、ブルーギル、フナ・・・など、まるでアリの様にたくさんの生き物を飼ってきた。このたくさんの種類の生き物達は、全部、家族で山や田舎で採ってきたものだ。それら生き物を飼う時のコツは、採った場所の環境に近づけてあげることだ。だから、例えばバッタなら捕まえた場所の草を根っこから取って持ってくる。ナナフシなら近くの枝を拾ってくる。祖母の家の空き地に池まで作ってそこで飼ったこともあった。こうすることが採ってきた生き物へのせめてもの罪滅ぼしだ。これら昆虫のほんの一部は、標本箱に納めて、リビングに置いてある。かわいそうだという人もいるが、捕まえたら、どうしても家で飼ってみたくなってしまうのだ。でも、海の生き物は家で飼うことができないので、せめて写真にとってから、逃がしてあげる。しかし、海で松葉ガニの小さいのをたくさん採ったことがあったが、その時だけは、カニは僕たち家族のお腹の中にはいった。かわいそうだが、でも、旨かった。

 生き物を捕まえてきて、生命の神秘に感動したこともある。例えば、せみの幼虫が僕たち子供部屋の柱にしがみついて脱皮を始めたのを家族で静かに見守った時、カマキリが、たくさんの卵をまるで石鹸の泡のように次から次へ生み出した瞬間にたちあった時、蛍が、僕たちが寝ている布団の上で輝きながら飛んでいた時などだ。これら全てのことを、僕は一生忘れないと思う。

 今飼っている熱帯魚は、父が買ってきた魚だ。ぼくも兄も
「こいつ、かわいくねー」
と言っている。一応、水槽の掃除や餌やりなど世話はしているが、見た目がかわいくなくて、どうも愛着がわかない。『百聞は一見にしかず』ということわざがあるように、買ってきた生き物よりも、自然の中で自分で採った生き物の方が大切に思えることが分かった。なぜかと言うと、それら生き物を家で見ていると採った場所の風景、おいしい空気、採った時の興奮など、その時の様子を思い浮かべることができるからだ。皆一つ一つ命をもっているのだから、採ってきた生き物は、大事に育ててあげたいと思う。
 

   講評   komiko

 サニーくん、こんにちは! 今回は、「飼育」について、自分らしい体験をたくさん引き出して考えてくれましたね! お話した大切なポイントにもしっかりと取り組んでくれました。

 たくさんの生きものを育てた経験と、そのコツを「採った場所の環境に近づけてあげることだ。だから、例えばバッタなら捕まえた場所の草を根っこから取って持ってくる。」と、今までの経験から得たコツをしっかりと書いてくれましたね。「こうすることが採ってきた生き物へのせめてもの罪滅ぼしだ。」と「思ったこと」も入れて自分らしい体験が書けましたね。
 「前の話」では、生命の神秘に感動した体験として「カマキリが、たくさんの卵をまるで石鹸の泡のように次から次へと生み出した瞬間にたちあった時」と、「たとえ」を入れながら様子を書いてくれましたね。「これら全てのことを、僕は一生忘れないと思う。」と自分の思いをしっかりと書けましたね。
 今飼っている熱帯魚についての「こいつ、かわいくねー」というお兄さんとサニーくんの「その人らしい会話」が書けました。文末には、句点(。)を忘れないようにしましょう。
 「百聞は一見にしかず」ということわざがあるように、買ってきた生き物よりも、自然の中で自分で採った生き物の方が大切に思えることが分かった。」と「ことわざの引用」と「わかったこと」をまとめることができています。ここでのことわざは、「花は折りたし梢は高し」ということわざでもいいですね。最後の「なぜかというと、それら生き物を家で見ていると採った場所の風景、おいしい空気、採った時の興奮など、その時の様子を思い浮かべることができるからだ。」と、いい表現を使って気持ちを表せていますね。ここでの「とき」「もの」は、「ひらがな書き」にしましょうね。 大事なポイントをしっかり意識して、自分らしい体験を生き生きと書き出せていました。よくできていましたよ!


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