国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   なぞに包まれた・・・   かっぴー

ある時、鎌倉の海岸の波打ち際で一匹のチョウチンアンコウが、遊びに来ていた一般の人に拾われた。これは珍しい魚だということで、そのチョウチンアンコウは、8キロ離れた江ノ島水族館に運ばれ、海水に戻したところ元気を取り戻し、8日間生きた。わが国での、そして、多分世界でのチョウチンアンコウの最長生存記録である。深海魚が水族館で飼えないのは、それが深海に住んでいると言う事実よりも、深海に住んでいるために皮膚や内臓が傷つきやすい、体がもろくて壊れやすい、環境の変化に弱いと言う理由の方が大きいようだ。
私は大阪にいた時、海遊館に行った。その中にはジンベイザメやマンボウ、くらげなど、ふつうの水族館ではあまり見かけない『魚』もいた。ところが思い出してみると深海魚はいなかったように思える。私はどうして深海魚がいないのかと不思議に思った。きっと深海魚は深海に住んでいるために、暗いところで生きているので明るい水族館では過ごせない、また皮膚や内臓などが傷つきやすいからなのだと気がついた。同時に、チョウチンアンコウなどの深海魚は、今の技術でも8日間しか生きないので、私は見ることができないのかと悲しくなった。
調べてみると、チョウチンアンコウの私たちのイメージは体長が大きいように思えるが、それはメスであってオスは5ミリしかないのである。そしてオスはメスの皮膚の中でメスに養ってもらっているのである。でも、皮膚の中で養ってもらっているなんて、体の中でもないのにどうやって皮膚の中に入り、どうやって栄養をもらっているのかがすごく不思議になった。私が思うにメスの皮膚は厚いのだろう。でも、水族館でも8日間しか生きないチョウチンアンコウをどのようにして研究したのだろう、どうしてそんなことを見つけられたのだろう。また、その研究用のチョウチンアンコウはどこから、どうやってとったの?研究したあと、始末はどうしたの?と色々な疑問がうかんできて、頭の中がいっぱいになった。オスはメスに養ってもらっていると知って、オスは左うちわで暮らす、そのものだと思った人間は男の人が働き、女の人が養ってもらっていることが多い。チョウチンアンコウはオスが養ってもらっているのにな、と思って考えてみたところ、他の動物もオスがメスに養ってもらっている動物が多いことがわかる。
例えばライオン。狩りに行き、子育てもするのはメスだということをテレビで見たことがあり、どうしてライオンのオスは一緒に過ごして子育てをしないのかと少しライオンのオスのことを不満に思った。ライオンのオスは違うところで別行動をしているそうだ。男の人に養ってもらうことが多いのは人間だけなのかと、動物のオスは極楽でゆったりしている様子を思いうかべ、変な気分だった。そして、
母はテレビで深海魚が海岸に打ち上げられたというニュースを見たそうだ。その深海魚はまだ腐ってはいないようだったのに、もう腐っているかのようにデレ〜っとしていたらしい。きっと地球温暖化や異常気象で本当は深海にいるはずなのに、間違って浅瀬に迷い込んで、皮膚や内臓がもろくなり死んでしまったのだろう。なんだか深海魚が死んでしまったのは私たち人間のせいのような気がして心がザワザワとする感じだった。それなのに母は言っていた。
「吊るし切りにして鍋にしたら、さぞかし美味しいコラーゲンたっぷりな鍋になるだろうなぁ。何人分になるのだろう」
と。
チョウチンアンコウは暗い世界で生きている。だからイリシウムと呼ばれるただ一本のアンテナの先端にはエスカという丸いふくらみがあり、この部分が発光するのである。光らせることによって、小さな魚をおびき寄せ食べるのだ。エスカは暗いところで生きるチョウチンアンコウにとって生きるための大切な部分である。
深海魚は環境変化に弱く、今の科学でも水族館で生きることができない、なぞに包まれている生き物だということが分かった。

   講評   ita

 こんにちは、かっぴーちゃん。自分の考えをたくさん書きくわえた作品になりましたね。よくがんばりました。(^o^)
          

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