国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   科学は記述から始まる   ドラゴン

 科学は記述から始まる。ある現象とあるコトバ厳密に一対一に対応しているならば誰が現象を記述してもおなじ記述になるはずだ。ところがそうはうまくゆかない。『白馬にまたがってやってきたのは、素敵な王子様だった』この記述から現象を再現することは出来るけども人にやって少しずつ異なった情景を再現するに違いない。白馬とか王子様とかの自然言語には、ある程度の共通了解があるのでキリンにチンパンジーがまたがっているような情景を思い浮かべない。コトバの表記はいい加減であると言う。イヌのことをイヌと呼ぶのは適当に決まったのであって、別にさしたる理由があるわけではない。別の表記、たとえば、イコでもイポでもよかったのだ。多くの人は、世界にあらかじめ何らかの実体があって、それに名前をつけていると思っているからである。たとえば、イヌとかネコとかの実体が、あらかじめ世界にあって、それに対してイヌとかネコとかの名前をつけているのではなく、イヌとかネコとかの名前がつけられて、初めて、イヌとかネコとかの実体があるかのように見えるのだ。こういう例はどうだろう。日本では虹は七色である。色は可視光線の波長によって、徐々に変化する。それを七つに分断する根拠はない。しかし、七色あると言われて見れば、七色に分かれて見える。だから、虹の色が二色であるという言語があれば、その言語を使っている人には虹は二色に見えるのである。実際にリベリアのバッサ語では、虹の色は二色であるという。コトバによって世界を切り取るやり方に根拠はないとしても、同じ言語を使う人々の間では、このやり方がほとんど同じであるように見えるのはなぜだろう。言葉を厳密に言うのは大切だ。
 その理由の第一に、曖昧なコトバでは、誤解を招くからだ。ひとつの言葉からイメージは人それぞれであるため曖昧な表現では意思の疎通がうまく出来ない場合がある。友達との会話で言いたいことが伝わらなかったり、とんでもない誤解をしてしまったりすることがある。僕も友達と話していたとき。とまだ地が曖昧なことを話してとんでもない勘違いをしてしまったことがあった。
 第二の理由は、厳密に表現すれば誰にでも分かりやすいからだ。データによれば携帯電話の加入台数が73514100となっているが、言葉だけが頼りのコミュニケーションではますますコトバを厳密に使うことが望まれるだろう。
 確かに曖昧な言い方をしたほうがよい場面があるだろう。しかし、『すべてに効く薬は、何に対しても効かない』という名言もあるように、厳密な言い方をした方が誤解なく分かりやすい。

   講評   kira

 ドラゴンくん、こんにちは。言葉に厳密さを持ちたいね。「イヌ」という言葉が先なのか、犬という生き物が先に認識されたのか。考え始めると答えの出ない命題になっていきます。私たちはふだん、日本語と言う母国語をあやつり、相手との間柄が近しくなるほどに、無意識に言葉を使います。あいまいな表現はここに生まれます。わかってくれるという、相手への依存があるんだね。ところが、相手のスタンスが違った場合、コミュニケーションはなりたちません。
 友達との意識のズレがあったのですね。一例をエピソードとして紹介してみるといいね。
 しかし、人々はたくさんの人との滞りのない伝達を望みます。そこで注目されているのが、メールの機能ですよね。送信さえすれば、同じように伝えたことになります。
 さまざまな媒体でのコミュニケーションが可能になった今こそ、言葉に厳密になる必要性があるのかもしれませんね。

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