創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   参加型の利点   ビーバー

 最近は私は相撲をあまり見ないが、見に行ったことがある。第一印象は「賑やか」というもので、とにかく自分の声は聞こえなかった。特に有名力士の時は歓声が多く、前に座っていた人がものすごくうるさかった(汗)。ただ歓声が少なかったり静まっていたりするとじっと見られているような気がしてかえって力士の方が緊張し過ぎてしまうだろう。競技をよりよくするためにも観客の参加は必要なことだと思う。私は常に一方的なコミュニケーションではなく、相互に伝え合うコミュニケーションを重視できるような人間になりたいと思う。
 まずその第一の方法は、参加を積極的にしてみることである。私の通っていた小学校では何回か学校の外で宿泊する機会があったのだが、その時は事前にグループを組んで行きたいところを決め、最終的に時間配分を検討する。今から思えば生徒の希望を存分に生かす画期的な旅行計画法だったと思う。特に六年の時には行きたいところ別に希望をとり、それからグループ決めをするという方法をとっていた。本当に生徒中心である。現在は全て行程が決められており、かなり味気ない状態である。小学校の時は旅行だけ楽しかった(爆)。その理由が、この生徒中心の旅行計画だったのだろう。このような例から参加を積極的に行うことによって楽しみが増えるので、行事への参加(行事に限らず)は意義があると思う。
 その第二の方法は、他の人の意見も多く取り入れる努力をすることである。江戸幕府の将軍であった徳川吉宗は、かの有名な「目安箱」を設置した。ご存知のとおり目安箱は一般民衆から幕府に対する要望を聞き入れるもので、伝記によればかなり役立っていたそうである。庶民からの評判も他の将軍に比べればよかっただろう。火消し役を整備したことによって火事の被害が少し抑制されたという話もあり、他人から意見をもらうことは政治家にとっても、政治家でなくても役立つことなので、意見を聞くことは不可欠なことだと思う。
 確かに静かでないと音楽や演劇は成り立たないし、参加による行事などの混乱も引き起こされる可能性がある。しかし、「物事をより良くするのは一方的な通信ではなく、相互で頻繁に行われる通信である。」という言葉に表されるように、相互間でコミュニケーションが取られれば雰囲気もよくなるし、物事進みもスムーズになる。先ほど挙げた相撲の例でも観客の歓声によって緊張が解けてよりよい試合が行われるのである。そう考えると、学校での授業も生徒の参加を多く取り入れれば寝る生徒も減るし私語も気にならないはずである。今後この文章を読んで感じたことが生かせればと思う。

   講評   nane

 大相撲をコンサートのように、みんな正装して静かに見ていたら、ちょっとおかしいものね。
 生徒中心の旅行計画というのは、いい実例。そのころの先生は、たぶんそういう自主性を重んじる考え方をほかのところでも出していたのだろうね。先生の立場からすれば、生徒の自主性を生かすというのは、能率が悪いし面倒なことも多い。その大変さは、生徒が大きくなったときにわかる。そのようにして、だんだん自主性を尊重する社会ができてくるといいね。
 目安箱は、ぴったりの社会実例。江戸時代から、日本には庶民の声を聞くという伝統があった。
 授業が騒がしいというのは、ある意味で、生徒が参加している目安と言えるのかもしれない。
 名言は、もう一息かなあ。もっと逆説的に。


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