国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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試行錯誤って大切 かっぴー
まったく新しいすばらしいものをうみだす「創造」とはいったいどのようなことだろうか。「創造」とは、それまであったものをいろいろ組み合わせてそのできたいくつもの新しい組み合わせの中から、美しいもの、心にうったえるもの、正しく自然を説明できるものをえらびだし、世の中の人達がその価値をみとめたもののことだ。そして、かんじんなのは、それまで他の人がやらなかった組み合わせをこころみるか、こころみないかだ。こう考えてくると、だめでもともとだと思って試してみるかどうか、よいとかんじたらそれをくりかえしてつみかさねるかどうか、それが創造にたどりつくかどうかの境目になる。コンピューターはあたえられたプログラムのとおりにしか、はたらきませんから、コンピューターには創造は不可能だといえよう。コンピューターにできることは、コンピューターにまかせればよいわけで、創造は人間にしかできませんから、創造こそ人間がやるにふさわしい仕事だ。創造のために「こころみ」をつみかさねないのは、まったく人間らしくないことになる。
私は今、版画をやっていて、ピアノを弾いている自分をほっている。服のかげをつけるさいに、普通に線を描いて先生に
「これでいいですか?」
と聞くと、
「まっすぐに影はならなくて、こんなふうに・・・。」
とおっしゃって、版画に影の形をかいてくださった。私はその服の影のところをほった後、ピアノの影をほるのに先生に聞きにいこうと思って席を立ったが、
『まず、自分で考えてから聞こう。』
と思い、考えて描いて、消すといったぐあいにしていた。そしてうまくいって
「なかなかなんじゃない?」
と、小さいけれど達成感があった。(結局はその影はいらないと分かってけしてしまったのだが。)
母に
「試行さくごしたことってなに?」
と聞くと
「う〜ん、かっぴーを育てたことかな。」
と言った。その時私はとてもビックリして目がまぁんまるになってしまった。だって、私を育てるのに試行錯誤したなんてどういうことか全くわからなかったから。母は今おこったほうがいいのか、それともほめたほうがいいのか、と考えて試行錯誤したらしい。その事を聞いて、だからいい子に育ったのか、と思った。
試行錯誤すること、また、創造することがとても大切だということが分かった。そして人間は試行錯誤して生きていくということも分かった。
これからも、先に答えを聞いたり、見たりする前に自分で試行錯誤しよう。
講評 ita
こんにちは、かっぴーちゃん。「試行錯誤の大切さ」についてたくさん書くことができました。人間らしく生きるためにも、試行錯誤を繰り返し創造していきたいと先生も思いました。
【第一段落】
要約の場合、疑問形で出てきた文章は答えと一緒にしてしまうとまとまりやすくなります。
(例)全く新しいものを作り出す「創造」とは〜である。
【第二段落】
いい実例です。小さな達成感を味わせてくれた「試行錯誤」についてどう感じましたか?そのあたりを書いてみるのもいいでしょう。
(例)すぐに答えを聞きに行ったのでは、いい影をつけることはできたかもしれないが、心が豊かになる達成感を味わうことは不可能だっただろう。それを思うとたとえ結果が悪くても自分で考え、行動することは自分を満足させるとてもいい方法だと思う。
【第三段落】
かっぴーちゃんのお母さんはいい例を出してくれますね。子育てこそ試行錯誤の連続です。そしてその結果かっぴーちゃんという成功例があるというのがいいですね。(笑)
【第四段落】
いいことを学ぶことができました。
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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