創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   日本人的な会話   おくあ

 「ねぇ、あれだよね!」「うんうん!」このような何を伝えているか第三者から見れば何も分からない日本人の会話。まだ、会話で全てを細かく説明する日本人は存在するのだろうか。今の日本人は言葉、単語の略が他の国の人に比べて多いと思う。それがこの国の良いところだと思うが他の国の人から見ればどうして会話で全てを伝えないのだ?と思うかもしれない。しかし、相手に自分の伝えたいことを考えさせる、という日本人独特の会話が実際成り立っているのだ。私はこのように理屈ではなく直感に訴えようとする日本的なコミュニケーションのとり方はよいと思う。
 その理由は第一に相手の言いたいことを読み取ろうとする事で思いやりの心が育つからだ。私の体験だと、何か嫌な事があった友達から話を聞くときに、その時の態度や表情から「あのさ・・・」と言っただけでも私は何か嫌なことがあったんだ、と読み取る事が出来る。このように会話ができるのは日本人に思いを態度や表情に出す人が多いからかもしれない。他にも、日本の短歌や俳句。これは日本人全員がやっているわけではないが好きな人は本当に好きである。私の国語の先生は短歌や短歌が好きで、授業中も短歌を作る、ということを四季ごとに行ってきた。先生は短歌を応募したり、俵万智さんとも一緒に仕事をしたり事があるそうだ。この先生のおかげで私達のクラスは短歌や俳句に興味を持つようになったのだ。例えば短歌を大会に応募する人がいたり、四季ごとに作ったみんなの短歌を見ていったり、いろいろな活動をこの一年間してきた。私が短歌や俳句のいいなと思うところは、決められた文字数の中でたくさんのことが伝えられるからだ。例えば松尾芭蕉の「古池や 蛙とびこむ 水の音」この句を外国人から見れば、どこの池で?どんな風に蛙はとびこんだの?といろいろな質問が出てくるかもしれない。しかし、日本人はその質問を想像力できっと、こうだったのだろうと感じられればよいもの、と考えた。実際に100人の人がいてこの句を読んだら、100通りの感じ方があるだろう。このようなところもとても良いと思う。
 第二の理由は、短い言葉から想像を広げる事で感受性が豊かになるからだ。最近は本当に略語が多い。私はよくパソコンでチャットをするのだが、チャットでの挨拶、「こん」最初は、は!?と思ったが(笑)、今ではいいな、と思って自分でも普通に使うようになった。他にも、コンビニ、パソコンなどがある。主に外国から来た言葉を略して、日本語らしくしているものが多いのかもしれない。日本人のよい所は、誰かのものだったものを自分らしく加工して使えるところだと思う。このように、効果的に言葉を使うものは、宣伝だ。データとして、企業の宣伝費、第一位は、トヨタ自動車70918百万円、第二位、花王49237百万円、第三位、日産自動車46703百万円となっている。今日の広告に入っていた、ドコモの広告。右下の方に、「もっともっと、いいケータイへ。」というコピーが書いてあったが「いいケータイ」というのは使用者自身が決めるものだ。きっとドコモはその希望に答えます!ということを伝えたいのだろう。
 確かに、物事を細かく相手に伝えて、誤解を招かないようにする事も大切だ。しかし、「辞書のような人間になることではなく辞書をうまく使えるような人間になることが勉強の目的である」という名言があるように頭の中の辞書から必要な言葉を相手に伝えられるような人間をこれから目指すことが大事だと思う。

   講評   inoko

 おくあさん、こんにちは。
日本人的な言葉の使い方、コミュニケーションの取り方は、とかく外国人からは???と思われるようです。私は、相手を思いやる心や想像力に任せるというスタイルは、決して悪いものではないと思います。しかし、最近の日本人は、どうもはっきり物事を言わないとわからないということもあるようで、それは日本人としては、少し悲しい気持ちもします。もちろん、場面によっては、はっきりとありのままを正確に伝えて、誤解を招かないようにしなければなりません。また、外国人と重要な話をしようと思ったら、日本的なコミュニケーション方法では、通用しないこともあるでしょう。しかし、相手の心を考えるという日本的な方法は、どれだけ日本人が欧米化しても心の奥底に持っていてほしいと思います。


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