創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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自己アピールは必要か AZUKI
私を含めたおおかたの日本人の心のなかには、良かれ悪かれ「謙譲」を「美徳」とする意識が残っているような気がする。自分が良く認識していると思っていた人間の意外な側面を発見したとき、それを喜ばしいことと受け入れるひとは少ない。たいがい戸惑って、そのあげく「あなたらしくない」という言葉で自分のなじみの枠にもどそうとする。「謙譲の美徳」を使わないようにする残りの手立ては、自分で自分をほめちぎり、なんとか怠けている細胞をたたき起こす以外にない。
その友達に出会ったのは、今年の四月のことだった。その人の第一印象は「静かそう」だった。話すときに声を荒らげることもなく、派手に笑うこともない、いたって第一印象通りの人だった、同じクラブに入るまでは。同じクラブに入ったとたん、イメージとガラッと違う女の子になった。話すときに声を荒らげるときあり、派手に笑うことあり、しかもあるネットゲームにはまっている。まるで別人になってしまったが、私はこの性格のほうが好きなので、今でもその人と友達である。
なぜいきなりこのような話をしたかというと、今回のテーマにそっていると思ったからだ。その子は、自己アピール「出来なかった」のではなく、「わざとしなかった」らしいのだ。最初から元の性格(実はとっても明るい!!)をさらけ出していると、あまり好みの友達と接することが出来ないかららしいのだ。しかし、その友達、本当は打ち明ける自信がなかったのかもしれない。打ち明けていたら、もっと良い友達と出会えていたかも知れない。だから私は、もっと自己アピールをするべきだと思う。(是非の主題)
その理由の一つに、ちゃんと自己アピールしないと、後悔することになるからだ。(複数の理由一)NHKに遊びに行ってきたときのことだ。ニュースを模擬スタジオで実際に読んでみるというコーナーがあった。私は手を上げたかったが、周りが誰も手を上げなかったので、挙げづらくて手を挙げられなかった。しかし、今思うと何でをあげなかったのだろうと思う。何事も経験、が信念だったはずの私が、である。しかしそれ以前に私自身が後で後悔する事を、沢山してきたからかもしれない。
二つ目の理由は、自分自身が成長しないからだ。(複数の理由二)私はさっき紹介した友達とともに、文芸部に所属している。この部活は、ある意味自己主張を出来るための部活だと、さっきふと思った。自己主張——つまり作品——を紙に書くことでしやすくする。そうやっていくうちに、自然に自己主張できるようになっていくのだと思う。しかも、良い作品を書くためには、読書も不可欠、ということで、読書量も増える。毎日新聞社によると、雑誌、漫画を除いた中、高校生の読書量は、中学生が1,9冊、高校生が1,3冊と、とても少ないのだ。(データ実例)読書量も増え、自己主張も出来るようになる。わが文芸部に、部員が13人しかいないのはなぜだろうと不思議でならない(笑。
確かに謙虚さは必要だ。(反対意見への理解)いつも自己アピールしすぎていると、ワガママといわれてしまう。しかし、「一人の敵も作らない者は、一人の友も持たない」という名言にあるように、飛び出して自己アピールしなければ、損も、得もしないのだ。
以上の理由から、私はもっと自己アピールをするべきだと思う。(是非の主題)
講評 jun
「もっと自己アピールをするべきだ」という一貫した意見で書くことができました。前半の実例部分はやや長いので、この実例をうまく理由の中に取り入れることができるとよかったと思います。
二つの理由はそれぞれよく書けています。名言もぴったりですね。
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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