国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   相互理解   えうや

 日本に残っている外国人に関する迷信のようなものがある。それは、外国人が刺身を食べられないと思っていることだ。日本人が外国人に聞くことは、国はどこか、職業は何か、そして三番目あたりに刺身は平気かとくる。それからもう一つ、日本人は外国人は漢字が読めないと思っていることが多い。日本の小学生が読めて三十年も勉強した外国人が読めないわけがない。このようなことは、逆に、アメリカ人も変な迷信を持っている。しかし日本人の迷信とは全くの反対だ。日本人は外国人に分かってもらえないと嘆きながらも、日本人だけにしか分からないと、優越感を持つ。アメリカでは、日本人がこっちのことを分かっていて当たり前だと思っているのだ。どれも悪意があるわけではないが、日米相互理解のために良くないと思う。しかし、年々相互理解は深まっている。
 確かに、自分の考えを唯一とせずに、視野を広げたほうがいい。なぜなら、一つの視野から物事を見るのとたくさんの目から見るのとでは全く違うからだ。例えば、選挙活動などが例に挙げられる。先週、学校の生徒会役員選挙が行われた。立候補者は、自分が当選したときに何をしたいかを言っていた。確かに彼らの言っていることは正しいことばかりだ。しかし、「学校のため」や「よりよい生活のため」の行動が多い。それはそれでとてもありがたいのだが、やはり生徒からの目線でもう一度考えると、もっと身近なことをして欲しいと思うことがある。
 しかし、他人に惑わされずに自分の世界を掘り下げていくことも大切だ。なぜなら、自分の世界に忠実に生きていくと、新しい自分が見えてくるからだ。例えば、昔話で「桃太郎」という話がある。桃太郎は、自分から村を荒らす鬼を退治しに行くと言い、おじいさんやおばあさんの制止を振り切ってまでして退治に行った。もしもここでおじいさんやおばあさんの言う通りにしていれば、鬼退治のできない、桃から生まれた変な奴としか見られなかっただろう。
 確かに、視野を広げることも、自分の世界を掘り下げることも大事だ。しかし一番大事なことは、「自国に対する賞賛が他国に対する軽蔑によって支えられているのであってはならない。」という言葉のように、お互いに尊重しあっていくことが一番だと思う。

   講評   tama

 一昔前までは、日本で外国人を見かけたり、実際に接する機会はまれでしたから、外国人は日本のことをよく知らないという迷信が残っているのは、そのためなのでしょう。自分たちのことをわかっていて当然という考えと、わからなくても仕方ないという優越感のすれ違いを埋めるために、もっと視野を広げること、さらに自分の世界を深く掘り下げることの両面から考えることができました。

【複数の意見・実例】 みんなの代表となる人は、いろんな意見に耳を傾けながら自分自身の視野を広げる必要があるでしょう。身近なことでも意外に気付かないことはあるものですね。よい実例です。
 自分の信念をまっすぐに見つめ、さらに追求しようという桃太郎の例も、うまく取り入れることができました。「英雄」となるか「変な奴」で終わるかは、自分の世界に忠実に生きたかどうかで変わってくるということですね(笑)。

【総合化の主題・名言の引用】 どちらがよいとか、正しいというのではなく、お互いを尊重しあうことの大切さを説いてまとめることができました。名言の使い方も非常にいいと思います。



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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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