創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   使う!捨てる!   いへゆ

 妖怪の中に「もののけ」というのがある。それがつくと、その「もの」を捨てたくなる。人類は「大量生産時代」を迎えた。大量に生産された「もの」は、大量に消費されなければならなくなったのである。そこで、我々の消費の手に余る分を、そのまま捨てさせたのである。これは、妖怪もったいの養育と、専門家たちによるその見事な操作によって我々は「捨てるために手に入れる」という、希有の性向を身につけたのだ。
 たしかに、ものを捨てずに大切にすることは良いという意見もある。なぜなら、エコになるからだ。次々、新しいものを買わないということは、新しいゴミをださないことになる。そうすると、必要最低限のゴミしかださなくなるから、ゴミの量が減ると、それを燃やすときにでる二酸化炭素の量も少なくなる。二酸化炭素の量が減ると地球温暖化がすすみにくい。このように、ものを大切にするということは、環境にもやさしくなるということなのだ。それに、物を捨てずに大切に使うと、そのものに愛着がわく。私の場合、中学の入学祝で買ってもらった、MDウォークマンだ。今はアイポットがある。アイポットのほうがMDよりもたくさん曲をいれることができるし、とても薄くて軽いので、走りながらでも聞くことが出来る。以前、それがほしくて、親に頼んだことがあるのだが、そのときは
「前に買ってもらったのがあるでしょ。」
と言われて買ってもらえなかった。しかし今、もしアイポットを買ってもらえるとしても、最新のアイポットより、自分がいつも使っているMDウォークマンのほうを使うと思う。やっぱり、自分が使いなれているもののほうが良いのだ。昔話に『姥捨て山』というお話がある。このお話のように、昔の考え方を大切にすることは良いことだ。
 しかし、新しいものを次々買っていくのは良いことだと言う意見もある。新しいものを買うことによって最新技術を使うことができるからだ。たとえば、キッチンにしても、昔は墨で火をおこして、かまでお米をたいて、川で野菜を洗って料理を作っていた。しかし今は、IHクッキングヒーターですぐ火をつけることが出来るし、炊飯器でご飯をたけるし、蛇口をひねれば水がでてくる。炊飯器を使えば、たきたてでなくてもあたたかいご飯が食べられるし、クッキングヒーターを使ったほうが安全だ。このように、新しいものを使うことで生活がスムーズになる。それに、ゲームなどでもそうだ。全部クリアしたゲームをずっとやっていても、あきるだけだ。だから、次々新しいものを買って、いろいろなゲームをしたほうが楽しい。そうすることによって、楽しい生活をおくることができると思う。
 たしかに、古いものを大切に使ったり、新しいものを取り入れたりすることは良いことだ、しかし、「家とは、外から見るためのものではなく、なかに住むためのものである。」という言葉があるように、使いこなせて、自分が使いやすいものを使うことが大切だと思う。

   講評   huzi

 家の中に「もったい」のついたモノがたくさんあると、片づけようとしても片づかないです。新しいモノがほしくても、「もったい」がじゃまをして、なかなか踏み切れません。MDウォークマン、先生も持っています。買ったときは結構高価だったのに、今ではアイポッドの機能のほうが便利。どうしてもう少し待たなかったのかと後悔しながら、でも、「もったいない」から使っています。
  豊富な体験実例を元に、厚みのある意見を書けました。ほしくて買ったものが、次々にいらなくなり、もっと新しいものがほしくなる、今の生活。こんなことを続けていていいのかという不安はありますね。昔の「ものを大切にし、先人の知恵を守る」ことは、『姥捨て山』の【昔話実例】にあるように、大切なことなのです(さりげない引用がうまいね!)。
 しかし、生活をスムーズにし、楽しくするためには、最新技術を取り入れることも必要ですね。あきてしまったり不便を我慢しながらでは、暮らしが向上しません。
 迷いの多い現代。でも、最終的には、その人自身が使いこなせるものをじっくり選び、大切に扱うことでしょう。モノが多すぎて、それがわからないから、妖怪「もったい」がはびこるのだろうね。

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