低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
小学1・2年生
小学3・4年生
小学5・6年生
中学1・2・3年生
高校1・2・3年生
コミュニケーション JOKER
教室にいて、携帯電話の画面に目が釘付けになっている生徒が多くなってきた。もちろん普通に声を出して会話もしてはいるのだが、ポケットに必ず携帯が入っていないといられない。これが当たり前のこととなってきている今。対「人」のコミュニケーションが不足してしまっている現代人は、これからどんどん増えてしまうだろうと思う。すぐ感情のままに行動してしまうことも、現代人ならではの問題である。今日、様々な問題を抱えながら新しく時代を作り出している我々は、もっと人や物との接触を大切にするべきだ。
そのための方法として第一に、伝統的な文化に触れることだ。例えば落語。噺家が使うのは、扇子と手拭と自らの体である。それを見ている客は、扇子を箸として見たり手に茶碗を持っているように見たりして、頭の中で映像として処理する。それを楽しむことが出来るのは、自分自身が今まで見てきた、してきた動作ばかりで話が構成されているからではないか、と私は考えている。このように、昔ならではの物は人との触れ合いを大事にしている物が多いので、この時代の問題を解決する糸口を見つけることが出来るかもしれない。
そして第二の方法は、教育の場で活字離れに対策を練ることだ。活字離れが問題になっていることを聞いて、字を見ることでコミュニケーション不足が解消するのではないか思った。そういった文面を読むことで言葉の勉強にもなるし、感受性豊かになれるので、対人関係に大きく影響を及ぼすことに気が付いたからだ。豊臣秀吉が草履を懐で温めていたのは、歴史上でとても有名な話だ。農民出身ということで、人と人との触れ合いがたくさんあっただろうし、感情の表現も上手かっただろうと思う。そういった人材を育成するために、教育を見直した方がいいと思う。
手先ばかりの感情表現ではなく、表情を使って喜怒哀楽を表した方が人間らしいはずである。真正面で目を見て話すと心の奥で考えていることも見える。本当は悩んでいる。本当は辛い。本当は…。真実の感情をしっかりと理解し合えるのが本来の人間同士の姿であることが崩れかけてしまっているからこそ、コミュニケーションを大切にするべきである。
講評 nane
身近な書き出しが読みやすい。
落語の動作がわかるのは、自分に過去の体験があるからというのは、JORKERさんらしい発見だね。これは、ほかのテーマのときも応用できそう。自分のオリジナルな考え方として大事にしていこう。
活字離れへの対策も、いいところをついている。豊臣秀吉は、ややとってつけた感じか(笑)。
結びの意見は、もう少し、書き出しの意見に戻るとよかったかなあ。新しい主題が増えたような印象がある。書き出しのキーワードを使うのがコツ。
毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘
自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
|
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)
| |