国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   学習する生き物〜人間〜   意気陽陽

 生物界の中でヒトという種を特徴づけてみると、優れた学習能力がほぼ一生にわたって維持される、ということが第一に挙げられるであろう。サルの仲間は、身体上の特徴を持っていない。さらに生まれつきの行動の仕組みが比較的少なく、加えて雑食性でもあるところから、様々な環境に適応する。したがって、サルの仲間では、経験に基づいて外界についての知識を身に付けることが、個体の生存や種の維持にとって重要になってくる。つまり、サルはもともと学習する種である、と言い換えることができる。ヒトの個体の生存や種族維持は、経験に基づく知識にばかりでなく、文化という形において集積された他の個体の経験を摂取することにも依存している、とさえ言ってよいであろう。こうした知識がなければ、ヒトはいかにも無力な動物なのである。
 僕は、人間が学習することは大事だと思う。その理由は二つある。第一の理由として、学習をすると、何をするにおいてもとても効率が上がるからだ。僕は毎朝、家のモップがけをしているのだが、あまり朝は時間がないし、家中の掃除をするのだからとても効率がよくないといけない。
 僕が初めて家のモップがけをしたとき、父にとても下手だと怒られた。掃除を効率よくする方法としては、真っ直ぐに進むということが第一だと思う。壁の近くにきた時などに、ぐるりと回ってしまうと端っこにたまっているほこりをうまくとることが出来ない。
 また、ソファーの下をする時は、奥のほうからほこりを集めていかないといけない。なぜなら、手前を先にしてしまうと、奥から集めてきたものが手前の方にたまり、もう一度手前を掃除しなければいけなくなるからだ。
 僕は今まで、母や父が掃除しているところを数え切れないほど見てきていたのだが、教えてもらうまで全く気がつかないことばかりだった。しかし、学習をしてからは、とても効率が上がり、早くていねいにできるようになった。
 第二の理由として、学習をしないと、言葉さえもしゃべれなくなるからだ。赤ちゃんが初めて言葉を覚えるには、その言葉を五千回聞かないといけないらしい。ここで、赤ちゃんが言葉を覚えるまでの過程を書いてみようと思う。
 赤ちゃんは「ママ」と言う言葉を母から何千回も聞くとする。そこで初めて「ママ」と赤ちゃんが言ってみる。すると周りにいる家族がとても喜ぶ。そんな家族を見ていると赤ちゃん自身も嬉しくなってくる。
 初めて言葉をしゃべった赤ちゃんを見て、父が「パパ」と言ってみる。すると赤ちゃんは「パパ」と言う。そのくりかえしで、赤ちゃんは人のいっていることを真似すると、みんなが喜ぶと学習する。人の真似をしているうちに、たくさんの言葉を覚える。やがて、言葉は、自分の思いや感情などを相手に分かり易く伝えるためのものだということに気がつく…
という具合だ。この事からも分かるように、学習をしなければ、本当に言葉もしゃべれないのだ。
 確かに時には学習のことなど考えず、思いっきり遊んだりすることも大切だと思う。しかし「明日の朝が仕事を完成させて持ってきてくれるわけではない。」という明言があるように、自分で学習しなければ、自分自身は何も変わらないので、学習は、怠ってはいけないと思う。

   講評   sugi

 形式、内容とも充実した立派な意見文になったね。この書き方にも慣れて、メキメキ上達してきました。読む側も、手ごたえ満点だったよ。
 学習という言葉を、学校や塾の勉強ということだけでなく、大きくとらえて考えたところがいいね。「学習によって効率が上がる」という一つ目の理由は、具体例が生きているよ。掃除というと単純な作業のようだけれど、学習によってどれほど差が出てくるのか、体験実例をわかりやすく書けたね。
 言葉を話すという、人間として最も基本的な能力さえ、学習によって得られるのだという話も説得力がある。赤ちゃんの言葉に家族が喜び、赤ちゃん自身も楽しく言葉を学んでゆくという話から、学習することは本来喜びを伴うものだということも考えさせられたよ。
 長文にあるように、学習は人間にとって「個体の生存や種族維持」にも関わる根本的な問題だということを忘れずに、一生学習を楽しみながら続けていきたいものだね。
明言 → 名言

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