創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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生活 タラちゃん
地球上にはまだ浪費文明に侵されず昔ながらの素朴な生活を営んでいるところがいくつもある。われわれは素朴な生活を営んでいる場所からの思いがけぬ指摘でふだんの生活がいかにムダなもので占められているかを思い知らされるのである。また、われわれは現代物質文明によって甘やかされており、身心ともに脆弱になっていてとてもそういうきびしい生には耐えられまい。
ところで、このことについて二つの意見がある。
まず、便利で快適な生活はよいという意見だ。
小学生の時に通っていた塾での体験である。それは毎年のように来る夏であったが、さすがに暑いと勉強に集中できない。なのでクーラがつけられる。これもはっきりいって便利なことである。ただ、それが効き過ぎて、寒いくらいまでいってしまうのである。少しは環境のことも考えてみればいいのに・・・と思っていたが。
まあ、どういうことが言いたいかというと、(クーラの効き過ぎは別として)快適に、例えば勉強できるような環境をつくることができるように、生活に役立つ便利さはよいということだ。
また、機械化されていないシンプルな生活もよいという意見もある。
中学生一年生の夏に林間学校に行った。山の中で行ったのでキャンプもやった。もちろんキャンプには先程でたクーラもない。シンプルな生活である。山の中で行ったので、ハエ、アブがぶんぶん飛んでいて、「はえー」「うるせー」などと思ったりした(笑)。
このように不便だなと思うこともあったのだが、普段とは違った生活であり、シンプル感の良さみたいなものを感じた。
確かに、便利で快適な暮らしは、毎日を快適に暮らしたり、また仕事などを行う際には必要である。しかし、シンプルな暮らしにも、無駄なことがなく、機械がない簡単な世界があってよいのだ(必ずしも簡単ではないが)。
だが、結局大事なことは、シンプルがいい、便利な方が良いとかではない。自分の生活スタイルにあった暮らし方をすればいいということだ。
「自分の心のうちに持っていないものは何一つ自分の財産ではない」。
自分が暮らしたいと思うような生活を持っていなければ、自分の望んだとおりな生活はできない。自分の欲する、理想の生活をすること。これが大事だ。
講評 hira
浪費文明と昔ながらの素朴な生活、どちらということではなく、先ず自分がどう生きたいか、どう暮らしたいかが大切なのでしょうね。若いうちは都会、年を取ると田舎のような年代によるライフスタイルの変化もあります。また、個人の中でもウィークディは浪費文明、週末は素朴な生活と使い分けている人もいます。そういえば、タラちゃんも中学に入ってからはノークーラーでしたね(笑)。
■第二段落 ● 複数の意見一 ● 体験実例
意見にぴったり合った実例が書けました。もしクーラーがなかったら、どうなっていたでしょうね。ユーモアも交えてよみやすく面白い。
■第三段落 ● 複数の意見二 ●ユーモア表現
クーラーの話をここで持ってきているのが上手いな。題材の選び方が良いので、もう少しシンプルさを具体的に表現してみるといい。例えば、クーラーでない木陰の風の気持ちよさや遊び道具もないところでの体の使い方、食事など。
■第四段落 ● 総合化の主題 総合化 ● 名言の引用
生活における自分の考え、スタイルをしっかり持つと言うことが先ず大事だと総合化できました。名言が意見を引き上げているようなうまさがある。
「はえー」「うるせー」(とは言っていないか笑)
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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