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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   少年のころの桜は   子ヤギ

 花が散り初めたある日、花びらが地面に達するまでのあいだの状態を、ぴたりと表す言葉がないのに気がついた。肌に感じるほどの風がなく、空は青く晴れわたり、花びらは空気がそこにあるのだということを気づかせる程度の支えを受けて、静かに漂いつつ、しかし静かに地表へ降りてゆく。それは「漂う」でも「降りる」でもない。「降る」でよいとも思うのだが、雪より長い時間かけ、浮かびながら降りてゆくところが、「降る」には欠けてもどかしい。
 先日、たけのこ掘りに出かけた。そして、その下にある地下茎があるのを見た。そしてその太さ、数におどろいた。言葉であらわせないほどじょうぶで太く、そして大きい。根の数は、ふつうの植物よりははるかに多く、養分がいっぱいすえるような感じになっている。この太い根のせいでたけのこはとにかくほりにくい。もち上げるときがこれまた大変。これがじゃましてなかなかとることができない。それほどこの地下茎は太くてじょうぶなのだ。
 母は、昔カナダにある「ナイアガラの滝」に行ったことがあるそうだ。その滝は世界三大瀑布の一つである。さすが世界の代表であるだけあって、その迫力は言葉に表せないほどすごかったらしい。何度か写真で見たことはあったが実際のものと比べてみると別のもののように感じたそうだ。あの本物の迫力は写真では想像もつかないと母は語った。
 人間にとって、言葉とは毎日の生活に使う表現のし方の一つである。しかし、言葉には不十分で表しきれないところもある。その時には、言葉以外の方法を使って物事を表すのも一つの方法ではないだろうか。

   講評   yuta

◆要約は、工夫してうまくまとめられましたね。
◆たけのこ堀りでのおどろき。地下茎の太さ・数は、言葉に表せないものだったのですね。真っ直ぐに高く伸びている竹林は、網の目のようにはりめぐらされた地下茎に支えられているのですね。掘ってみなければみえないものですね。たけのこがぐんぐん伸びるのは、親竹たちの栄養分がその地下茎を通って、運ばれているからなんですね。
◆お母さんから聞いた「ナイアガラの滝」の話。その迫力は言葉に表せないほど。写真で見て知っていても、実際に見たら別のもののよう。本当の迫力は写真では想像がつかないのですね。写真+言葉で紹介したとしても、伝えられないのでしょうね。
◆『人間にとって、言葉とは毎日の生活に使う表現の仕方の一つである。しかし……』言葉では表現しきれないこともある。その時には『言葉以外の方法で物事を表すのも一つの方法ではないだろうか』。おどろきや迫力は、言葉で説明すればするほど、新鮮な衝撃が薄れていくような気がします。言葉に頼らないことが必要な場面もあるのですね。
       

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