国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

昨日3224 今日518 合計56078
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   日本語を変えろ   ぼんちゃん

 日本語は、今まで日本民族によってしか使われたことのない内輪の言語、つまり部族言語なのだ。日本語は、外国人によって学ばれ、使われた経験がないために、植木屋を十年も入れなかった庭みたいだ。多くの西洋の言語は、ヴェルサイユ宮殿の庭木のように、整然と刈り込まれ、人工的な手入れがされている。外国人がフランス語を学ぶのが易しいのは、人工的に整理されたフランス語だからだ。日本語は戦後の四十年間でもどんどん変わっているという野放図な自然言語なのだ。だから、日本は、これからどうやって日本語を刈り込んでいったら、国際的普及の日本語になるかということを国家的な事業として真剣に取り組まないと、どうにもならないと思う。
 日本語はかなりややこしい言語だと思う。特に今では日常的にあまり使わない敬語が難しいのではないだろうか。英語にはほとんど敬語はないから楽であるが、日本語はそうは行かない。最近は、両親などの年上・目上の人に対してもほとんど使わないし、使うとしても丁寧語程度だろう。
 私はたいてい、両親に対してしゃべるときは丁寧語もあまり使わないが、さすがに物事を頼むときには使う。前に、敬語の特集をやっていた番組で、まだテレビが白黒だった時代のドラマでの親子の会話を映していたが、娘は父親に対して完璧な敬語を使っていた。これを見たとき私は(これじゃあ、子どものときは友達や下級生以外には全員に敬語を使わなくてはならないな)と思った。
 「パックンマックン」のパトリック・ハーランは日本人でも一瞬意味がわからないような「狐の嫁入り」など、非国際的なことわざをも英語に翻訳して覚えたらしい。しかし、「日本語学科」などの専門的なことを学んでいない限り、こんなに意欲的に(笑)日本語に取り組んでくれる外国人はそういないだろう。
 私の知り合いに、イギリスの人がいる。その人は9年近く日本にいるが、あまり日本語は得意ではないそうだ。(家でも、職場でもほとんど英語を使っているため、上達しないらしい)特に苦手なのは、敬語とことわざなどの故事全般で、私も彼が使っているのを聞いたことがない。
 今、英会話を習ったり中国語を習ったりするなど、外国語を習う人が人は急速に増えている。そして、今、人はややこしい日本語を嫌い始めている。その証拠に変な敬語や、「ら抜き言葉」が使われているのだろう。日本は、早く「日本語改革」を行わなければならない。だだし、「角矯めて牛を殺す」にならないように、日本語の特徴を残しながら。

   講評   kirara

 今回の長文はぼんちゃんの得意分野だなあと思っていました。すばらしい出来上がりですね。さすが!
 <<こうせい>>要約も完璧です。日本語と西洋の言語をくらべ、日本語の課題までしっかりおさえられています。
 <<だいざい>>敬語は、日本人ですらうまく使えない人がふえていますよね。ことわざなどは、どの国にもあるのでしょうが、その国だからこそ意味があるというものも多いのでしょう。パックンの例はおもしろいです。イギリスの知り合いの話は、ぼんちゃんならではの実例で、とてもいいですよ。
 <<ひょうげん>>最後のまとめにことわざを使ったことで、考えの深さがあらわれています。
 <<しゅだい>>できれば、「日本人にとって」という言葉も入れてみましょう。「日本人にとって、当たり前のようにつかっている日本語は、いちばん勉強しなおさなければいけない言語なのかもしれない」という感じでしょうか。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)