国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   日本語の難しさ   サニー

 僕は、今年、日本で二番目に長い桜並木を見に行ったが、その桜が散る様子はどう表現したら良いのかわからなかった。今、表現してみるなら、小林一茶の俳句に「うまそうな雪がふうわりふわりかな」というのがあるが、それをを少し工夫して「うまそうな 桜が ふうわりふわりかな」という感じかな。(笑)母に、桜並木の印象を聞いてみた。母は、
「土手の緑と、黄色い菜の花と淡い桜の色のコントラストが、印象に残っている。」
と言っていた。そして、
「無数の桜の花びらが川面に浮かんで流れていく様子をみて、着物の布地の図案を思い出し、とても美しいと感じたけど、その様子をどのように表現したら良いのか難しい。」
と頭をかかえていた。それから、言葉の森の先生に
「田植えをしたときの感触は、○○(サニー)君ならどう表現するかな?」
と聞かれたときは、まるで金魚のように口をパクパクさせて何も言葉にならなかった。後で、ゆっくり思い出してみた。小さい頃、家族で田上体験に参加したことがあった。泥がぐちゃぐちゃしていて、なんだか、えたいの知れない気持ちの悪い虫がいるのではないかと思うと気持ちが悪くて、僕は、田んぼから早々に出てきたのを思い出した。母に聞いたら
「恐る恐るはだしで田んぼに入った瞬間、水の冷たさとなまぬるさの同居、粘液製のきめの細かい泥水が、自分の足に吸い付くようにからみつく感触が何ともいえず、気持ちが悪かった。足を泥水から出すときの重たさと、苗と泥水の匂いが混ぜこぜになったムォッとするにおいが印象的だった。」
と語った。僕は、母の感想を聞いて
「なるほどなあ。わかる気がするなあ。」
と思った。
 僕の小さい頃は、
「お腹が痛い。」
といって、腹痛がしょっちゅう起きたが、その時はその痛さを具体的に表現できなかった。もし、その頃の僕がもっと表現方法を知っていたら、
「胃が痛い。」とか「ガスがたまって、お腹がぽぉんとする。」
と言っただろう。
 このように、言葉とは、人間にとって、コミュニケーションをとるための大切なものである。また、「帯に短し、たすきに長し」ということわざにもあるように、日本語には、どんな風に表現したらよいかわからないことがある。それが日本語の特徴だ。最近の子は、すぐに、「ウザイ」、「死ね」「おまえ身障かて。(身体障害者)」などと、容易に言うが、そんなことを言っては、すぐ嫌われるし、相手に嫌な気持ちを感じさせるので、言葉には気をつけた方がいい。また、日本語を短縮した形で言うのが、若者の間で流行している。若者言葉のもう一つの特徴は、あいまいさらしい。例えば、「○○かも。」「○○くない?」「なにげに○○」など、断定を避け、相手の顔色を伺いながら、同意をさぐるような言い方だ。この若者言葉こそ、意見の食い違いを避けるために、あいまいさをあえて前面に引き出し、自分の意見をはっきり述べたがらない日本人独特の感覚が凝縮されているのではないかと思う。こういった表現は、僕には、相手の顔色をおそるおそるうかがっているようで、気が小さいような気がする。もっと堂々と自分の意見を述べることができるような大人になりたいと思う。

   講評   komiko

 サニーくん、こんにちは! 清書では、百文字以上になっていた文を二文に分けることに成功しましたね。今回気付いてくれたように、入力をして読み返したときに、この文は、長すぎるかな? と感じたところの表現をもう一度練り直してみると、さらに読み手に読みやすい作文になりますね。

 次の六月一週は、いよいよ進級試験です。日頃の積み重ねが発きできるように、がんばりましょう。課題は「家族の長所」「楽しい先生」です。「昆虫の幼虫の育つ日数(感)」の長文から「あなうめ三問テスト」を出しますから、音読をしておいて下さいね。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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