低学年から学力の基礎を作る
幼長、小1、小2、小3の基礎学力をひとつの講座で学ぶ。
読書の習慣、国語算数の勉強、暗唱の学習、創造発表の練習をオンラインで。


昨日3224 今日2319 合計57879
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   少年のころの桜は   やじま はるお


少年のころの桜はもっと長く咲いていた感じですが…と春ごとに同じ思いをくり返してきたのが、今年の桜は久しぶりに長かったのです。歩いていて通勤できるようになったせいか、花を見る目のほうに少年時代ののどかさがもどってきたようなのです。最近「桜前線」という言葉がありますが、この言葉はいただきかねます。季節感はやはり「梅一輪ほどの」とか「風に音にぞ」といった、微小感のものであり、大きく見渡すといったところで、「柳桜をこきまぜて」という程度なのであって、巨視的に、日本列島全体を見下ろすスケールは、どうにも花見のさまでないと思えます。花便りのいろいろの言葉を作り出し、育ててきた日本語だから、私のまだ知らないところに、あの美しさを表す言葉があるかもしれない。もし日本語にそれがなければ、それは日本語の語彙の貧弱を意味すると、二十年前と同じことを考えさせられた、日本語になくてならない言葉のように思えるのですが。
 私にもそのような似た話があります。それは京都に行ったときのことです。釈迦三尊像を見に行ったときのことです。像がいっぱいあり、顔はすべて違う。私は言葉にならないほど感動しました。すごいだけでは言い表せられませんでした。「昔の人がこんなもの作れるのか」謎は次々と浮かび上がってきます。ところで現代の若い人々は「すごい」や「きれい」などと言います。しかし本当にそれでいいのでしょうか。私は良いとは思いません。その言葉だけで釈迦三尊像をつぶしてしまっていいものでしょうか。私はこの話を思い出したときに筆者と同じ気持ちになりました。
 「おぉ」私は思わず声を出した。それは「のみ川」という川の周囲には桜並木があります。毎年満開で人々がにぎわうところで綺麗な薄桃色に染まっている花。私はこのことに声をあげたのです。まるで「リスが春に備えてえさを埋め、忘れ、見つけて驚く」。そんなようなことでした。とても言葉に出来ず、
あれこれ言葉を考え、組み合わせてみるけれど結局「すごかった」ただそれだけしか伝えることができませんでした。「そんな時でも伝えられる言葉があったらな」とおもいます。
 私はこの文章を通して言葉とは「自分で作り、人とコミュニケーションをとれる大事な1つの道具である」と思います。

   講評   hira

 たとえや実際におこったこと場所に名前などを入れて、詳しく書きなおすことが出来ました。たとえは、いつもながら個性的でおもしろい。桜の美しさは知っているはずの私達ですが、その時期になると本当に「思いだして驚く」という表現がぴったりだなあと思いましたよ。よく考えて書いたことがわかる清書です!


毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)