創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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物事を伝える責任 まーたん
ノンフィクションの書き手は、在るものを映そうとし、フィクションの書き手は、在らしめるために創ろうとする。フィクションの書き手は、「真実に近づくために創作する」と言う。しかし、ノンフィクションは、創作しないという約束の上に成り立っている。ノンフィクションのライターにできることは、事実の断片を収集する事でしかない。ノンフィクションとは、事実の断片による、事実に関するひとつの仮説に過ぎないのだ。
私は、ノンフィクションのように事実をありのままに伝える事は大切だと思う。もし、テレビのニュースで現実とは違う事、フィクションを流したら、世間は大変な事になってしまうだろう。前に、似た話を聞いた事がある。モンゴルで大泥棒を捕まえたヒーロー的な存在の人がいたそうだ。その事件を新聞の記事に取り上げようとしたが、不都合なことがあり、その辺にあった雑誌に一般のモンゴル人のような顔の日本人が載ってたためその写真を新聞に載せたそうだ。外国の新聞に何もしていないのにのった日本人は、ビックリ仰天だ。(笑い)このような事があっても良いのだろうか?私は良くないと思う。なぜならそれは事実ではないからだ。ニュースによって皆の意見が出たりするため、民衆が操作される。そのため報道は間違っていたら良くないと思う。(複数の意見一)(体験実例)
しかしフィクションのように創作を加えてより現実に近づくという方法もある。自分が言いたい事、伝えたい事を、より強く述べたいときには、多少の表現の付け足しはあっても良いだろう。例えば、映画。戦争の映画などは大体はフィクションで作られている。だが、登場人物は本当にはいないが実際に、似た様な者がいる。それを少し変えると、フィクションの方がより真実に近づく事もあってまた、それがよりリアルに表す事ができる。戦争映画は多少のフィクションによって「戦争は絶対にしてはならない」という事が強く伝わってくるのだ。(複数の意見二)(ユーモア表現)
確かにありのままと言う事も大切だし、創作を加える事でより感動を深くする。しかしカメラマンは、レンズのほこりを払う前に目のほこりを払わねばならない。」という言葉があるように、相手に物事を伝える事に責任を持って文章をつくる事が一番大切だと思う。(総合化の主題)(名言の引用)
講評 kira
まーたん、こんにちは。新聞やニュースなどの報道の文章からは、真実が見えてきます。それによって初めて、私たちは自分の考えを持とうとすることができます。いっぽう、文学作品はたしかに創作されたものだから「絵空事」かもしれません。しかし、私たちはそこから大きな感動や教訓を得ることができます。このふたつのあり方を考える文章でしたね。
最近の日本は報道の自由が保障され、報道合戦のような雰囲気すらあります。加熱していますよね。ナントカ王子の取材で、盗聴まがいのことがあったとか、話題になっています。真実を伝えるからといって、何をしてもいいというわけでもなく、言葉の暴力にだけはならないようにしたいよね。写真のすり替えも、大迷惑ですね。
大きな事件があったときに、そこから何かを学ぶべきと感じたときに、作品が生まれます。筆者の願いや狙いがこめられることで、大きな感動になります。
私たちは、前述のように報道のあふれる時代に生きています。伝える側も責任を持つべきですが、受けての私たちもよりよき読者として成熟することが必要だね。
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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