国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   「コオロギはリーリーと」を読んで   えとわ

 コオロギの声は、日本人には美しく聴こえるが、ヨーロッパ人には雑音として聴こえると言われている。アオマツムシは外国から渡ってきた虫だという知識があると、日本人はアオマツムシの声をうるさく感じる。知識や習慣は、ものの見方を変える。だから、自分のものの見方や考え方が絶対のものだと思わないことが大切だ。
 私は、この話を読んで、人によって、受ける印象が違ったり、人によって感じ方が違ったりすることがあるということが印象に残った。私も人の感じ方が違うということによく出くわしている。たとえば、父がプロレスの番組を見ているとき、私は、
「乱暴だから、嫌い。違う番組にして。」
と言ってしまう。母は、私が見ているお笑い番組を、
「下品だわ。言葉の使い方を間違って覚えてしまうわ。」
と言って、番組を変えてしまう。まるで、たで食う虫も好き好きという感じだ。自分だけが正しいとは思わず、たまには、お笑い番組も見てほしい。私も、プロレスを見て、父の感じ方を味わってみようと思う。
 先日、総合学習で、グループで地域の神社を調べる宿題をやった。リーダーである友達に、私がこうするといいじゃないと意見を言ったが、すべて却下されてしまった。母に、そのことを話すと、
「その友達は、自分だけが正しいと思っているみたいだね。あなた一人で調べてまとめればいいのができるんじゃない。」
と言ってきた。すると、父が、
「そんなことすると、人は人、自分は自分という関わりのない人間になっちゃうぞ。一緒に、強調しながらやっていけよ。」
と言い返した。私は、自分だけが正しいとは思っていない。主張はしていくが、相手の意見も受け止めていくつもりだ。
 自分の考え方がいつも絶対に正しいとは限らないということがわかった。常に謙虚な心で多くの知識をたくわえるように努力するとともに、自分とは違った人々の考え方、感じ方を尊重するように心がけたいものだ。

   講評   sugi

 コオロギの鳴き声さえ、個人によって聞こえ方が異なるという話を読むと、人によって感じ方、考え方が違うのは当たり前だという気がしてくるね。えとわさんが書いてくれたように、一緒に暮らしている家族でさえも、感じ方が異なるのだから、クラスの全員が一つの意見でまとまるというのはいかに難しいことか、よくわかるね。
 一番の問題は、人によって考え方が違うのは当たり前だという単純なことを、なかなかきちんと理解できていない場合があるということだと思うよ。このことを前提としていなければ、「どうしてわからないんだ!」と、相手に対して腹が立つことばかりになってしまうね。
 まずは、家族の中でお互いを認め合うということが大事だね。えとわさんが、プロレスを見てみようと思うように、お母さんもお笑いを少し認めてくれたら、家庭内に笑顔がもっと増えるかもしれないなぁ。家族で、この長文の内容について話し合ってみるのも、よさそうだね。
 クラス内でのトラブルの話も興味深かったよ。えとわさんは、いい意見を出しているのに、すべて却下されてしまう……。それならば、お母さんの言うように、一人でまとめれば、もっと楽にいいものができるかもしれない。でも、お父さんの意見は違っていたね。宿題をうまく仕上げること以上に、意見の違う相手を認め合うという勉強が大事だということを、お父さんは教えてくれたのだね。

 強調 → 協調

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