国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   比喩の役割   ちび丸あん

 私の母は、まるで春の太陽のようにあたたかく、明るい。(是非の主題)その理由は、夏のようにギラギラとした太陽ではなく、秋のようにどこかさびしさのある太陽でもない。ましてや、冬のようにどこかパワーのない太陽でもあるまい、と思うからである。(複数の理由一)やっぱり、日差しのあたたかい、明るい太陽がいい。また、この比喩は、誰が聞いても納得できるような分かりやすい比喩だからである。(複数の理由二)分かりにくい比喩よりも、みんなが分かるような比喩のほうが伝わりやすいと思う。
 比喩の中には、『よい比喩』と『悪い比喩』があると思う。『よい比喩』は先ほどのような、『母はまるで春の太陽のようだ』といった、たとえられて嬉しい比喩である。しかしそれに対して、『悪い比喩』は『あのひとはまるで野獣のようだ』というたとえられた人が傷つくような比喩である。(泣)(ユーモア表現)しかしそれには例外もある。例えば、『○○さんはまるでブタのようだ』という比喩を聞いてどう思うか。ブタと聞いてきたない、くさいなどというイメージをもつ人もいれば(反対意見への理解)、カワイイ、おとなしいというイメージをもつ人もいる。もしこの場合『カワイイ』という意味で比喩を使うのならば、事前に『ブタはかわいくておとなしい』というイメージを伝えたうえでたとえなければならない。(体験実例)
 私の母は、まるで春の太陽のようにあたたかく、明るい。(是非の主題)比喩というのは人や物をたとえるものだ。『もともと地上に、道はない。歩く人が多くなれば、それが道になる。』(名言の引用)という名言もあるとおり、より多くの人が分かるような比喩でないと比喩ではないのだ。

   講評   nara

 ちび丸あんちゃんのお母さんは、確かに「春の太陽」だね! 温かくホンワカとした雰囲気を伝えたいとしたら、こういう比喩がピッタリだ。「春の太陽」と書けば「温かく明るい」と説明しなくても、その人柄が想像できる。これはわかりやす比喩だね。
 「ブタのようだ」については、イメージを共有するということの大切さを、自分の言葉でしっかり説明できている。これはレベルの高い比喩のテクニックだと思うよ。例えば、イメージを共有していないということは、この比喩で意外性が生まれ、そこから相手の興味や関心が広がることもある。しかし、こういう変化球のような使い方を失敗すると、自分の意図が伝わらなかったり、誤解されたりするね。これは、比喩の使い手のテクニックが要求される表現だ。
 今回の作文で一つ工夫が必要なのは、「是非の主題」だ。今回は、「私の母は……」を是非の主題としているけれど、もう少し大きな意見にするといい。
 → 比喩を積極的に使うべきだと思う。
 → 比喩を楽しむ姿勢が必要だ。
こういうものが是非の主題となるよ。「私の母は……」は、複数の理由を論じるときの具体例と位置付けるといいね。
 → 比喩を使うことがいいと思う第一の理由は、わかりやすいからだ。例えば、私の母を人に紹介するときに……
こんなふうに組み込んでいくとスッキリすると思うよ。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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