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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   時と場合によって…   ゆっぴ

 「美しい願いごとのように」
これは、「紙風船」という詩の最後の部分にあたるところだ。子供が紙風船で遊んでいる。何度も何度も空に向かって打ち上げるが、落ちてくる。子供はそれをもっともっと高く打ち上げようとする。それを作者は「美しい願いごとのように」と例えている。これはすばらしい比喩であると思う。紙風船はどんなに高く打ち上げても落ちてくる。わたしだったら、この様子を叶わない願い事のように読み取ってしまう。しかしそれを作者は「美しい願いごとのように」と例えている。作者は、なかなか叶わない願いを叶えようとしている人の様子をこの詩で表したかったのではないだろうか。このように比喩には、人々の想像力を豊かにする力がある。
 比喩を使うことは大切なことである。なぜかというと、比喩はいろんな力を持っているからだ。その理由の一つ目に、自分らしさが表現できるというメリットがある。「〜のように」や「まるで〜」などの表現方法を比喩という。比喩は自分にしか表現できない、逆に言うと、他の人には想像できないところがある。他の人が想像できないかぎり、それは、自分らしさを発揮できるという大きなチャンスでもあるのだ。
 理由の二つ目に、場合によって物事をより印象強く表現できるというメリットがある。例えば、「赤ん坊が激しく泣く」という文章がある。これはいかにも普通の文章である。しかし、「赤ん坊が火がついたように泣く」という文章の場合は、なにか赤ん坊が激しく、すごい勢いで泣いているイメージがわく。
 この二つの理由によって、比喩は大切なことであることが分かる。しかし、場合によっては比喩を使うことによって文章が分かりにくくなってしまったりすることがある。これは、わたしもそう思うことがある。例えば、ニュースの現地からの中継のときに比喩をたくさん使っていたとしよう。
 「○○県△市で大きな山火事が起こっています。ただいまからその状況を中継でお伝えいたします。山火事は今もまだおさまっていません。まるで炎が生き物のように動いています。そして今にもこちらを襲ってくるような雰囲気です。空からはヘリが少しずつ水を運び上空から落としています。しかし火は水がかかってもびくともしません……」
アナウンサーがこのような比喩をたくさん使った中継をしていると、それを聞いている人々は何がどうなっているのか分からなくなるのは当然であろう。だから、ニュースなどでは比喩を使わないほうがいいと思う。そして大切なことをすばやく分かりやすく伝えたいときも、比喩を使うことは適していないといえる。
 しかし、このような大切なことを伝えるとき以外はやはり比喩を使ったほうが分かりやすかったり、会話が弾んだりするとわたしは思う。ある人の名言にこんなものがある。「辞書のような人間になることではなく辞書がうまく図変えるような人間になることが勉強の目的である。」わたしは、まさにその通りだと思う。辞書のような人間つまり、いろんな知識を持っている人間になっただけでは意味がない。その知識を利用しいろんなことに役立てることができる人間になることが大切だということではないだろうか。これからは、このように比喩を使ったほうがいいときと使わないほうがいいときを判断し、使ったほうがいいときに比喩をどんどん使っていくべきだと思う。

   講評   inoko

 ゆっぴさん、こんにちは。
今月もいろいろな実例を挙げながら、丁寧に意見を述べることができましたね。7月からは、新しい課題フォルダです。少しずつ読んでおきましょう。


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