創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   鳴く虫達   ピプリー

ヨーロッパの人の耳には、あの美しいコオロギの鳴き声も雑音としか聞こえないという。中国やアオマツムシは明治時代に中国から渡ってきた帰化昆虫で、どうも声がうるさすぎて味気ないという。でも中国みたいに売ってみれば、いつかアオマツムシの声も好ましいと日本人が感じるようになっても不思議ではありません。このように、生活習慣や文化によって、同じものが全くちがう意味をもって受け取られることも多いのです。
「いい音・・・。」
秋、耳をすましてみればいい音が聞こえてくる。
「リーリーリーリーリーリーリー。」
「りりりりりりりりりりりりりりりり。」
「リーーーーーーーーーーーーーーーーーー。」
いろいろな音が聞こえてくる。だから、私は秋が好きだ。それに私の誕生日でもある。しかし、意外なことが分かった。
「えー!!な、なんで、雑音なのぉ?」
ヨーロッパの人にとっては、雑音らしい。日本の人とヨーロッパの人では、聞き方がちがうのだろう。でも、日本人もあまり好きではない音がある。アオマツムシだ。アオマツムシとは、中国から渡ってきた虫だ。私は、別に音を聞いてもいやな音とは思わなかった。普通のコオロギの鳴き声だと思った。でも、言われてみると、いやなような音が聞こえるような気がした。最初からそう思うとそういう気がしてしまう。たとえば、
「この音楽いい曲だよ!」
と、言われて聞くとそうでもない。でも、いい曲のようにも感じてしまう。
 でも、中国みたいに虫かごに入れて、売ってみたら日本の人も、
「いい音だなぁ。」
と、思って買うかもしれない。それで、日本にもいつかアオマツムシが好ましい、と思う人が出てくるのも、不思議ではない。
生活習慣や文化がちがうと、同じことがちがう意味になる、と分かった。自分の考えを持ちたい。


   講評   yuta

◆要約は工夫しましたね。常体と敬体が混ざっているので、統一しましょう。
◆「いい音……。」秋の虫の音が聞こえ始めると、涼しい風が感じられるようになりますね。いろいろな音が重なり合って、音楽を奏でているようです。ところが、ヨーロッパ人にとっては雑音だなんて! 日本人にとっては心癒されるひとときなのにね。
◆しかし、アオマツムシは日本人にとってもうるさすぎる音だという。知らなければ気がつかないかもしれないけれど、コオロギとは違うと言われると、話を聞いただけでいやになってくるから不思議。確かに音楽も前もって「いい曲だよ」と言われると、自分の好みではないにしても、いいようにも感じてしまうことがある。アオマツムシも誰かが「良い声ですね」と売り出したら、いい音ということになってしまうかも。いつの間にか、大きなスピーカーで大音量で聞くのがいいと思われているようにね。
◆『生活習慣や文化がちがうと、同じことが違う意味になる、と分かった』。自分の考えを持ちながら、他人の意見にも耳を傾ける姿勢も必要ですね。
       

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