創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   知識と感覚の間のバランス   ジダン

 まず知るより、その前に見ること、それに触れること、体験すること、そしてそこから得る直感を大事にすること、それが大切なのだ。実際にものを見たり接したりするときには、これまでの知識をいったん横へ置いておき、そして裸の心で自然にまた無心にそのものと接し、そこから受けた直感を大切にし、その後で改めて横においていた知識を再び引き戻して、それと照らしあわせるは素晴らしいが、なかなか出来ないことである。私たちは知識にがんじがらめにされてしまって自由で柔軟な感覚を失なってはならない。自分と全く正反対の意見を述べていたり解説をしていたとしても、その言葉に惑わされてはいけないのだ。自分の感性を信じつつ、なお一般的な知識やほかの人々の声に耳を傾ける余裕、このきわどいバランスの上に私たちの感受性というものは成り立たねばならない。知識は大事だが、その知識にがんじがらめにされて、感覚を失わないよう、また、ほかの思いに釣られないように気をつけなければならないと私は思う。
 第一に、知る前に何か見ると、心の中にある本当の感覚を味わうことが出来るからである。しかし、先入観があったら、それを失う。例えば、サン・テクジュペリの「星の王子様」のはじめのところに、飛行士の幼い頃を語っていたとき、ある日、変な形を描いた。大人に見せたら、彼らは帽子であると答えた。その通り、やっぱり、帽子の形をしていた。しかし子供は蛇に飲み込まれたゾウの絵であると言った。もっと大人が分かるように、その絵の中身を描いた。この二つ目の絵のおかげで、蛇に飲み込まれたゾウだと大人は理解するが、帽子だと言い続けた。なぜかというと、大人たちは子供よりも、帽子を見た経験があるからである。その結果、帽子であるという固定観念を持ち、その先入観のせいで、想像力を無くし、蛇に飲み込まれたゾウであると思いもつかないのである。しかし子供は正反対である。帽子を見る機会が大人より少ない為、想像力が大きく、予備知識などを持っていないから、蛇に飲み込まれたゾウであると述べている。この例で、知識ありでも感覚無しの人、知識少なくても感覚があふれている人の違いがよく分かる。
 第二の理由は、ほかの考えに釣られたら、その考えている人の影響を受けてしまい、事実を目の前に見えなくなるからである。悪徳商法はその弱さを利用し、人のお金をだまし取っている。例えば、入会して、いろいろな友達を紹介すれば、一人につきボーナスがもらえると、まことしやかな嘘をつくと、前々期をつけないで、事実が隠されてしまう。本当に悪徳商法は怖いものであり、すごく摘発しにくいのである。
 もちろん、数多くの知識をためておかないと、社会に負ける危険がある。しかし、「行動するためには多くの事を無知でなければならない」という名言が言っているように、先入観を持たないで、自分の見方で生きることは大事である。知識と感覚とのバランスを保つことが出来れば、早く成長できる。そのバランスが崩れないよう、私達は気をつけなければならない。

   講評   kako

 こんにちは、ジダン君。お清書が書けましたね。夏休みに入って、少し余裕が出たのではないかな。夏休みは、普段出来ないことができる、いい機会でもあります。いろいろなことを体験して、自分自身を成長させることができたらいいですね。来月から言葉の森も新学期になります。作文も、時間を見つけて書いていくようにしましょうね。



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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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