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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   ペットとは何か   本因坊

 コッココココッココココココ。
母の家で飼っていたにいかわとりは、いつもこうして近づいて来るのだった。(書き出しの工夫)
 僕の家では、二つの生き物を飼っている。カブトムシとメダカである。メダカはまだ稚魚だが、水槽の中を元気いっぱい泳ぎまわっている。あっちにいたと思ったらこっちへ。こっちだと思ったらあっちへ。メダカを飼っているはずなのだが、なんと、メダカのために買ってきた水草に付いていたタニシの卵が大繁殖し、メダカよりもタニシの方が多くなってしまった。そして、水槽の中をよくよく見てみると、なんと、○○がいたのである。ええ?! これには僕も驚いた。真っ黒な体をゆっくりゆっくり動かして砂の上を進む。まるで、亀のように遅い。(○○の生き物はこの後のどこかにでてきます。見つけたら、すごい!)(よう)
 去年の夏、一匹は蛹でそのまま死んでしまったが、その他の六匹は生き残り、夜になると元気いっぱい土の中から出てきて活動を始める。正確には覚えていないのだが、確かオスが四匹でメスが二匹だったと思う。そのオスのうち一匹とメスのうち一匹が非常に元気が良く、特にメスにはこんな面白いエピソードがある。ある夜、いつもなら出てくるはずの元気の良いメスが何故か出てこなかった。
(何故だろうか、蓋はきっちりと閉めたはずなのに何故?)
翌日の朝。晴れ渡って気持ちの良い朝である。そしてとんとんと階段を降りて……、おとっと。あの黒い物は何だ? 見ると、天井に何か黒い変なものが付いているのだ。
(変だなあ。あれは汚れかなあ。でも、昨日はあんなもの着いていなかったからなあ。その時、ふと昨日のメスカブとの消滅事件を思い出した。やはり、それは予想通りカブトムシのメスだった。
(あーあ。発見できて良かったなあ。)
しかし、その次の日も同じようなことが起きたのである。また、同じメスが消失したのである。どうせ、また天井にいるだろう、と思って適当にそのままにしていたのがまずかった。ふと気が付くと、階段の踊り場の所のカーテンに付いていたのであった。飛んでいたらたまたまそこに着いたらしい。はっと気付いたその瞬間、息が止まりそうになった。カーテンが、破れているのである。見事に切れている。その後メスを戻したが、それ以後、似たようなことは起こらなくなった。
 メダカは、この間学校でもらったものだ。まだ卵のものを、顕微鏡で観察した後、観察した卵をもらい、持って帰った。サルサのにおいがするビンに入れて。その卵が十日ほど経ってやっととても小さい稚魚が孵化した。卵の大きさが約一㎜位だが、中に入っている稚魚はそれよりも大きい。そのメダカが不自由しないように、と思って自然の水草を植え、そこにメダカを入れた。メダカがぐんぐん成長したある日のこと。あれ、へんな物がいるなあ。何だろう。ゴミかなあ。虫眼鏡で見ると、そこにいたのはタニシだった。
(なーんだ。タニシがいるだけか、って、なんでタニシがいるの?)
母の話によると、それは、水草についていた、と言うのだ。タニシだったらまだ良かったのだが、なんとかにがいたのである。か、かに? これも水草に付着していた卵から? 黒いかにがゆうゆうと砂の上をのんびりと横に進む。はさみをちょきん、とうごかしながら。(体験実例)
 母の子供の頃のペット……。これは、普通では考えられないほどいたらしい。はつかねずみにうずら、ニワトリ、猫、うさぎ、なんとシーモンキー(ミジンコ【プランクトンの名前】のようなもの)などなど、もう、数え切れないほどいたらしい。まるで、縮小版動物園のようだ。まず、はつかねずみから話をしよう。この動物は、もう、すぐに子供を産みどんどんどんどん増えていってしまう。しかも、おしっこをするのでおしっこくさい。ある時、母は友達にはつかねずみを見せてあげた。しかし、おしっこをひっかけられてしまい、しまいには、家の蓋を閉め忘れただけに、全部のはつかねずみが逃げて大変だったらしい。
 他には、ニワトリの面白い話がある。母の兄(おじ)がニワトリを小屋から出してしまった。すると、野生化をし、庭のそこら中を駆け回り、面白かったらしい。しかし、母がコッココココッココココココとニワトリの声を出して呼ぶと、コッココココッココココココと叫びながらトットトトトットトトトトトと走ってきてつんつんくちばしでつつく。それが祖母やおじだと、叫びながらよってくるのは同じだが、くちばしではつつかず、静かにしているのだという。しかし、客が来ると母の時と同じように近寄り、つつくのだそうだ。だから、まるで番犬ではなくて番鶏である。
 猫は、ニワトリとは違い、ニャーオと、呼ぶと自分の家の猫も野生の猫も寄ってくる。そのまま、住み着くものもいる。しかし、こんなにかわいい猫でも、邪魔に感じることはあった。座って何かをやっている時。猫がニャーオと肩に乗ってくる。両手がふさがっているので、他の家族を呼んで、その時は助けてもらったという。
 うさぎはおなかをこわすので、えさをふいたり、近所の人にうさぎ小屋まで作ってもらったそうだ。
 シーモンキーは、買ってきた箱にサルの写真があったので、サルが生まれる、サルが生まれる、とどきどきしていた。しかし、生まれたのは、ミジンコのようなものだった。ガーン。その時は残念だっただろうと僕も思う。
 ペットとは、一時期そんなに考えられず、動物禁止のマンション、アパートなどが多くて、飼いたくても飼えなかったことが現実的にある。ぺっとは、僕達人間の心を和ませてくれて、また、成長するかな、というドキドキ感を味わうことが出来ることが分かった。(分かった)僕は、猫などの毛が生えたものはアレルギーのため、近づくと目が痒くなるが、それ以外の、金魚類、昆虫類などを飼っていこうと思う。
コッココココッココココココ。またニワトリが近づいてきた。

   講評   nane

 書き出しのニワトリの声は、感じがよく出ているね。
 メスのカブトムシが逃げ出したというのが面白いエピソードだった。生き物というのは、結構狭いところから抜け出るからね。
 メダカとタニシとカニの例も、楽しい。生き物を飼っていると、いろいろな発見がある。
 お母さんも生き物が好きだったんだね。本因坊君の生き物好きも、お母さんゆずりかも。しかし、それにしてもいろいろなものを飼っていたんだね。
 今回は、取材の生きている作文だった。
 結びの大きい感想もよく考えた。
 ペットというのは、手間がかかるけど、人間の心を癒してくれるものなのだろうね。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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