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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   米と日本   ぼんちゃん

 ケーキミックスは大ヒットした。アメリカ国内で売りつくすと、ヨーロッパやオーストラリアにも進出した。そして、次の有望な市場として日本に目が向けられた。調査してみると、日本はすっかり欧米化しているようだった。ところが、ケーキミックスは日本の市場では大失敗だった。ライス・カルチャーといわれる日本文化の中で、お米は純粋さの象徴なのである。このご飯をたくのと同じ器でケーキを作ると、バニラやチョコレートに汚染されてしまうのではないか—。日本のしゅふは引っかかったのはそこだった。
 日本にとって、お米は大切なものだ。いくら朝食がパン食になっても、やはり夕食は基本的にお米を食べる家のほうが多いだろう。
 日本人にとって昔からお米がどれだけ大事だったかは、副食つまりおかずを見ればわかる。魚の塩焼きも、肉炒めも—。すべてが、ご飯がすすむとされるものである。
 我が家の御飯党は、母と私だ。パンを食べた後でも御飯が食べたくなるし、何よりも御飯がすすみそうなおかずを見ると、御飯を用意せずには入られなくなってしまう。(笑)麺よりも、パンよりも、何より白い御飯が一番だ。
 ライス・カルチャ—お米の文化。私たち日本人の一生に深くかかわっている。たとえば「ふり米」は、人が死にそうになった時、米つぶを竹の筒に入れて枕元でふり、その音を聞かせて、元気をつけるというものだ。米つぶを振っている音だけで、元気がつくというのは、それだけ米が滋養があり、食事に欠かせないものだったのだと思う。 子どもが生まれた時に炊く「産の飯」、または「産立飯」、百日目には「食い初め」、初誕生には餅をつき、赤子にふませたり、背負わせたりする。死んだ直後には「一杯めし」、「枕飯」を炊く。
 現在も続いている祭りだって、もともとは豊作を願ったり、豊作を祝ったりするたねに行われていたものだ。私たちは、ただ単にドンチャン騒ぎ(?)の場として楽しんでいる。しかし、これは昔は農業をしていた人たちの豊作を願ったり祝ったりする気持ちが込められていたということを、思い出さなくてはならない。
 日本人と、米(稲)は切っても切れない縁にある。日本人にとって米とは、自国の文化とともに育ち、文化を育んできたものである。欧米化といわれる今の日本社会だが、私たちは今まで米がはぐくんできた文化を守りながら、これからも文化を育んでいかなくてはならない。

   講評   kirara

 ケーキミックスの話から、いかに日本人にとって米が大切かという話に発展させることができました。話のもっていき方がとても上手です。
 <<こうせい>>長文の中で欠かすことのできないキーワードもしっかり入って、わかりやすい要約になっています。
 <<だいざい>>ぼんちゃんのいうとおり、一日一度はご飯を食べないとね! 特に「白いごはん」の存在感は、他の国の人には想像できないかもしれません。お米に関して、日本に古くから伝わる風習のこともよく調べられました。ここは「習慣」というところにもつながっていくのでとてもいいですね。「ふり米」というのは、初めて知りました。勉強になるなあ・・・。
 <<ひょうげん>>わかるわかる。この気持ち。ユーモアとしても、内容的にも、とてもいい文ですよ。
 <<しゅだい>>米は、単なる食べ物ではなく文化なのですね。ケーキミックスを炊飯器で作るということは、アメリカに占領されるようなもの(言い過ぎかな)に感じられたのでしょう。

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