創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   競争   

 他者危害の原則は、「競争に勝ってよい」ということを含んでいる。自由競争の禁止ではなくて、自由競争の条件の公平を保証することが倫理的な条件である。競争するということは、心理的には攻撃性の発揮であるが、相手にチャンスの平等を保証する限りで、倫理的な他者危害ではない。フェアプレーの精神を高めて、競争させることは、いじめ対策の大事な点であるが、現在の教育者の多くは「競争をさせないこと」がいじめ対策だと誤解している。基本は「他者危害の原則」である。この原則を学校で教えられる体制になっていないということが、最大の問題点である。私たちはもっと競争することの意義を認めるべきだ。
 第一の方法としては、どんなことでも自分の得意なところで優越感を持てるようにすることだ。私が中学生のときの話である。私は水泳部に入っていたこともあり、水泳は苦手ということはなかったが、それを除くと体育がとても苦手である。他の競技、例えば走りが遅いということは私の友達なら誰でも知っていた。しかし、勉強のほうは悪くはなく、テストの点数を聞かれて、友達に感心されたものだった。別に勉強でなくても、絵が上手いとか、何か得意なことがあれば、優越感を感じることができる。
 第二の方法としては、一人ひとり違った能力があるということを認めることだ。論語に「三人行えば必ず我が師有り。」という文がある。絵が上手い人、習字が上手い人、勉強ができる人、ペン回しの達人など、世の中にはさまざまな特技を持った人々がいる。人には必ず認め合える個性があるのである。
 確かに、過度に競争心を煽って、みんなが殺伐とした雰囲気になるのはよくない。しかし、競争とは倫理的な他者危害ではなく、互いに高めあうためのものである。やはり、みんながやる気を起こし、明るくするためには適度の競争が必要である。

   講評   kira

 周くん、こんにちは。競争の回避とか、妙な平等意識とか、とかく管理されすぎた環境がさまざまな問題を生んでいるようです。問題があったから管理するようになったのか、管理したから問題が起こったのか、今では分からなくなっているのではないかと思うほどです。
 何れにせよ、育っていく過程で「優越感」を感じられないのは悲しいことですね。勉強、運動、芸術などさまざまな分野があるなかで、なぜ学校や社会は教科の得点力だけを評価するのだろう。学力低下が叫ばれるようになり、全国統一テストが復活したようです。けれども競争はさせないなんて、矛盾だらけですね。
 社会が違った能力を認めることの大切さでは、論語の引用ができました。「人には必ず認め合える個性がある」これはいい言葉だなあ。
 高めあうための競争を結論にもってきました。現代社会で問題の格差といったものを生み出してはなりませんが、ともに成長していく意味での競い合いは必要ですね。


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