低学年から学力の基礎を作る
幼長、小1、小2、小3の基礎学力をひとつの講座で学ぶ。
読書の習慣、国語算数の勉強、暗唱の学習、創造発表の練習をオンラインで。


昨日2126 今日433 合計7431
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   親と子の経験   意気

 人間は他の人間と自由に交まじわることができる。あるいは、まじわる相手を自由に選ぶことができる。また、別の見方からすると偶然である

。とりわけ現在のように偶然性の高い社会では、人間関係はふと結ばれ、ふと消えていく。しかし自由にみちあふれた現代の人間関係の中で、親

子だけは別枠の関係なのである。人が生まれた瞬間に親子関係は、宿命的に与えられている。しかし現代社会では親子関係が「問題」化している

。親子の間に深い溝が生まれてきている。
 僕は親と子が別の経験をして生きていくことは、完全に良いとは言えないが、良いことだと思う。第一の理由として、親と子が同じ経験をして

、同じように生きていくと、子供が本当にしたいことができぬまま一生を終えることになってしまうかもしれないからだ。
 江戸時代、日本人は「士」「農」「工」「商」の四つの階級に分けられていた。そして、武士の子は武士、農民の子は農民になるという取り決

めまであり、農民の人がどれだけ強くどれだけ賢くても、武士や商人になることはできなかった。しかし今の時代は、努力さえあれば、ほとんど

自分のなりたい職に就くことができる。このことは、江戸時代に比べるととても良いことだと思う。
 第二の理由として、親にとって子供が自分と違う経験をするということは、子供も親も新しい発見があるからだ。
 子が親が違う経験をすると、子供はもちろん初めてのことになるだろうし、親も初めてのことを一番身近な子供がするということで、たくさんの新しいことを知るだろうし、自分も良い経験をすることになるからだ。
 親と子が同じ経験をするということは、親も自分の経験に沿って色々な事を教えていけるので、親も子も楽かもしれない。しかし、「限られた人生で、大事なことは、『何をするか』ではなく『何をしないか』なのである。」という名言もあるように、親と子が同じ経験をするのではなく、新しい経験をより多くしていくことの方が大事なのだと思う。

   講評   sugi

 親子関係が、昔と違って緊張を伴うものになったのには、社会的な理由があるね。理由も要約に入れておくといいよ。
 今回は、どの意見にするにしても、「○○は100%良い」と言い切れないので、いろいろと迷ったでしょう。でも、世の中には100%ということのほうが少ないので、どちらかの立場に立って考えてみる練習だと思っておこう。自分の立場をはっきりさせた上で、ものごとを考えると、また新しいことが見えてくることもあるよ。
 「親子が別の経験をして生きていくことは良い」という立場にたって、考えてくれた理由、実例はかなり説得力があったよ。歴史から実例を考えたところもよかったし、「親も新しい発見がある」という理由には感心しました!! 親の立場からものを見るのは、意気君の年齢では難しいと思うけれど、よく広い視野をもって考えることができました。
 結びの段落は、最初に「確かに」という言葉を入れておこう。反対意見への理解も、しっかりした内容になったね。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)