創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   親と子   かおや

人間は他の人間と自由に交わることができ、人間関係はそれぞれの当事者の自由な選択によって成立している。そんな中で血縁の関係、とりわけ親子の関係は例外である。しかし、現代、変化する社会の中で親と子の経験がまったく異質化してしまったため親子という関係が問題化してきた。社会が進歩し、変化するかぎり、この落差は避けられない。そして親子という安定した関係はグラつき、親子の間には一種の緊張関係がうまれてゆく。だが私は親と子の経験が異質化するのも良いと思う。
 私がそう思うのは子が親と同じような経験ばかりをしているようでは子が自立することは難しいからである。私は今まで自分のやることを全部自分で決めてきたがその中で非常に印象に残っているのが小学生の時にカナダをホームステイのために一人で訪れたことである。JTBの団体で行ったため多少の大人の助けがあったが、お金の管理などの自分の身の回りのことの管理は一人で行わなければならなかった。親に頼らずに一人で海外に行くという体験は私にとって非常に貴重な経験となったし少し親から自立できたとも思えた。親の後ろについて親と同じような経験をしていくという決められたレールの上を走っていくだけでは自立は到底無理だと思う。
 私が親と子の経験が異質化するのも良いと思うもう一つの理由は親と子の経験が違えば互いから教わることもできるからである。私は母からいろいろと教わることも多いが、パソコンの使い方など私が母に教えることも多くある。このように私は親から教わることもあれば両親に教えることもあるので親子の間の溝や緊張関係を感じたことはあまり無い。子が親から教わるだけでなく、親が子から教わることがあってもいいのである。
 確かに昔のように子が親と同じ経験をし同じ道を歩むというのも安定していて良いかもしれないがそれでは親子の関係は非常に淡白なものになってしまうように思えてならない。「子供は大人を小さくしたものではなく、それ独自の価値を持っている」という言葉があるように親と子は違う人間なのだから違う経験をして当然なのである。また、それによって親子の関係は豊かになっていくのである。

   講評   nane

 構成がしっかりしている。
 小学生のときのホームステイは、いい経験だったね。このように、ほかの人のあまりしていない例を書いていくのはいいよ。また、自分が敢えてしたという話もいい実例になる。
 パソコンの例はわかりやすい。世の中の進歩が速いから、今は、親が子供に聞くようなことも多くなっている。社会実例があれば、それも書いていこう。
 「子供は大人を小さくしたものではなく……」は、ぴったりの名言。
 このあと、このような形で、「○○はAではなくBである」という文を作る練習をしていこうね。
 結びの、「また、それによって親子の関係は豊かになっていくのである。」は、名言に近い。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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