低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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成長とともに変わる食べ物 ミスターカービィ
ふつう草食の哺乳類でサイズの小さいものは、葉だけを食べるということはせず、もっと栄養のつまっている果実や種子や貯蔵根(いも)を食べる。小さい哺乳類は、体重あたりで比べれば、非常に多くの食べ物を必要とするから、栄養価の低い葉っぱだけで生きていくことはむずかしいのだろう。ほとんどの鳥は葉っぱは食べない。ハクチョウなどの大形のものをのぞき、草食性の鳥は果実か穀物を食べる。これは飛ぶことと関係すると思われる。葉をたべるということは、栄養価の低いものを大量に摂取することを意味している。これでは胃袋ばかり重くなって、飛び回るには都合が悪い。昆虫は羽化を節目として食性と運動法を切り替える。幼虫期は、あまり動かず、ひたすら食う。このときには胃袋が重くてもいい。羽化して成虫になると、飛び回ることが最優先になり、消化のいいものだけを食べる。なかには成虫になったらまったく食事をしないものもいる。このように昆虫は変態することにより、小さいサイズの短所を解消した。昆虫の生活は、まさにサイズと密接にかかわっているものなのである。
ぼくの家には、以前アオムシがいた。葉っぱを毎日、毎日取り替えていると、ある事に気付いた。まるで、人間を追いかけるサメのように、すごい勢いで葉っぱを食べているのだ。
バリバリ、バリバリ。
おいしそうに、食事をしているところは、可愛らしい。しかし、これが成長すると、単なる蝶という生き物になるのだ。
ここで、話を変えよう。ぼくの家のとゆには、前までアゲハチョウのさなぎがいた。少し土のような色をしていた。そのとき、ぼくは、ふと考えた。「さなぎの裡には、何も食べへんのにお腹空かんのかな。大丈夫なんかな。」と。多分このときに、「成長したら、どんな物を食べようかな。」というプログラムが組みこまれているのでは、無いだろうか。
ぼくはこの文章を読んで、食べる物は、成長するにつれ、変化する、と気付いた。
講評 kira
ミスターカービィくん、こんにちは。題名でなんども書き方を変えてみましたね。まさに「推敲」です。言葉は深い世界を持っているから、いろいろ冒険したいね。「ともに」は副詞なのでひらがながきにするのが通例のようです。大正解です。
● 要約/感想文
生き物の食生活が、暮らし方成長のしかたに密接に関わっていることがわかったね。たまたま、それを食べているのではなかったんだね。
● 体験実例
家でアオムシを飼っていたことがあったのね。すごい食欲に驚きました。葉っぱは、そのくらい食べないと栄養がとれないのですね。人間も、レタスだけで生きようとしたら、一日どのくらい食べる必要があるかなあ。
アゲハチョウのさなぎを観察しながら、何も食べないでいるさなぎを見て、その間に起こっていることを考察しました。プログラムは、見えないところで組み替えられているのですね。そういえば、人間も修行のために断食することがありますね。
こんな風に、人間(自分)と比べて、置き換えて考えると、話がひろがりますよ。
● たとえ● ダジャレ表現
「まるで、人間を追いかけるサメのように、すごい勢いで」とアオムシの食欲をたとえました。生きるための力とは凄まじいものですね。
● わかったこと
「食べる物は、成長するにつれ、変化する」と気づいたんだね。要約でも的確にとらえていました。その変化はなぜ起こるのか。変化するおかげで、バランスの取れている自然のことなど、気づいて分かったことも書いてみるといいね。
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