創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   蓼食う虫も好き好き   えとわ

 果実や穀物の好きな生き物は多い。人気のない草に目をつけたのが、牛や虫である。小さい哺乳類は、栄養価の低い葉っぱだけで生きていくことは難しい。しかし、昆虫は、広い範囲を飛び回り、子どもがちゃんと生きていけそうな草を見つけて卵を産む。昆虫は羽化を節目として食性と運動法を切り替える。幼虫期は、あまり動かずひたすら食う。羽化して成虫になると、飛び回ることが最優先になり消化のいいものだけを食べる。このように昆虫は変態することにより、小さいサイズの短所を解消した。昆虫の生活は、まさにサイズと密接にかかわっているものなのである。昆虫の成功の秘訣は、大量にありながらほかの動物たちがあまり手をつけなかった葉っぱという食物に目をつけたところにある。
 3年生の理科でもんしろちょうの卵を見つけ、ちょうになるまで観察をしたことを思い出した。卵からかえったばかりの青虫は、たまごのからを食べ、次にキャベツの葉っぱを食べ大きくなっていった。さなぎになると、キャベツは食べなくなり、まるで死んだように動かなくなってしまう。成虫になると、葉っぱは食べず、蜜を吸うようになる。羽を持って飛び回るのだから、葉っぱではなく花の蜜のように濃縮された栄養が必要なのだということがわかった。「蓼食う虫も好き好き」ということわざがあるように、それぞれの生き物は、自分に合った食べ物を食べているということだ。
 人間は、生まれたときは、母親のお乳やミルクを飲んで育つ。徐々に離乳食になり、やがて大人と同じようなものを食べるようになる。そして、食べ物の好みも変わっていく。例えば、カレーの味は甘口だけしか食べることができなかったのに、今は中辛を混ぜてたべるようになってきている。現代の人間は、食べ物が豊富になり、健康管理ができなくなっている人もいる。食べ物のとり方も自分次第ということが考えられる。
 この話を読んで、自然というものはよく考えられて作られている。生き物は、上手に生きるために食べ物を工夫していることがわかった。人間は、健康を考えて食べていかなければならないと思う。長生きするために、食べ物を工夫して摂取していきたい。

   講評   sugi

 果実や穀物は栄養価が高く、味も良い(少なくとも人間にとっては美味しいものだね。)ので、それが簡単にいつでも手に入れば、一番楽なのかもしれないね。でも、生き物の世界は生存競争が激しく、勝ち残って子孫を残すためには、食べ物も工夫する必要がある。また、生活スタイルによっても、食べ物を変えていく必要があるということも、この長文からよくわかるね。それが、えとわさんの言う「それぞれの生き物は、自分に合った食べ物を食べている」ということだね。
 人間の食べ物を重ね合わせて考えてみたところは、よかったよ。歯が生える前の赤ちゃんが固いものを食べられないように、大人と子どもでは食べ物が変わるのはもちろん、人間の場合は、大人になってもいろいろな情報に食生活が影響されるのが特徴だね。「食べ物が豊富になり、健康管理ができなくなっている」というのは鋭い指摘。これはほかの生き物にはない点だね。たとえばグルメ番組を見て、食べ歩いているような生活だと、健康管理は難しいだろうなあ。
 予定していた題材とは、かなり変わったけれど、いい内容になったね。電話で話してくれた「アオムシ??バチ」やクモの話も、とてもおもしろかったので、また何かの機会にその題材を使ってみるといいね。

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