創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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そうじをしないと体風は来る 矢囲加空根
昨晩母が苦労して片付けたおかげで、かなり快適そうな子供部屋になっていた。まるで賢い子供の部屋のようだが、日常とはちがう、とって着けたような空気が充満していた。話が終わったらしく先生が子供部屋を見に来た。部屋はあまりにもきれいだったので普段は散らかっているのがバレたほどだった。先生は机の上を見て、「お、机の上はきれいになっているね。引き出しの中はどうかな。」と言って引き出しを開けた。万事休す。もうおしまいだ。
僕にも、これと似たような話がある。たいてい長い休みの日には、「??日までに部屋をかたずけないと部屋に台風が来て部屋にあるもの全部を捨てるぞ」という挑戦状がお母さんから舞い込んで来る。僕は、しょうがなく、子供部屋にずかずかと入って、いらないものを一箇所に集めてゴミの山を作り、リサイクルできる物をリサイクルの所に持って行き、ほこりっぽい所を雑巾で拭いたりしてそうじをするというのが落ちだ。そして、予定の時間より三十分以上オーバーして結局おこられるということになるのである。ある日のこと、ひと休みということで、こっそりとポケモンカードを見るということでポケモンカードを手に取った。とつぜん、コオロギが飛び出してきた。あまりにも突然だったのでびっくりして手に持っているカードを全部落とした。よーく見てみたら、(もちろんそんなにおそいわけでもないがまるで、コオロギのほうがスローモーションで動いているようだったので)反射的に、コオロギではなくゴキブリだったということがわかった。その後に、僕の部屋は汚いということでお母さんから、「部屋をきれいにすること」命令が出されてしまった。「なんてこった。1ヶ月以上もゴキブリと一緒に同居していたとは。」
「昔はね、掃除がめんどくさくて出来なかったから、掃除をしなくていいように家の外で掃除が終わるまで待っていたよ。」
とお母さんが教えてくれた。今では、掃除が好きなんじゃないかと思うぐらい掃除をしていても、昔はとても掃除がきらいでよくさぼっていたという事実は想像し難い。僕も、掃除がさぼれた昔にタイムスリップしてみたいなと思った。でも、タイムスリップしたままだと、さぼる人ばっかりでちっとも掃除が進まないのでやっぱり今の時代が一番いいと思う。それに、掃除用具も昔よりは発達しているのでやっぱり今の時代がいい。
人間や他の生物にとって、今当たり前のように掃除をしているけれど、もしも掃除が出来なかったとしたら、この世界はずいぶん汚い世界になっていただろう。そして、体の中にある心までが汚くなり、ほこりをかっぶって、世界はほんとにつまらないものになっていたのだろうと思う。だけど、この世界には、掃除というものがある。だから心が汚くなってきたら、掃除をして外側も内側もぴかぴかにすることが出来る。人間にとって掃除とは、部屋の中だけではなく心の中もきれいにするのだ。
講評 kirara
すばらしい! とてもいい作文にしあがりましたね。やればできる!
8月も、暑さに負けず楽しく作文を書きましょうね。長文もしっかり読んでおいてください。
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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