低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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可能性 ハオハオ
「そこをなんとか」という言い方はきわめてあいまいである。日本人は義理感情にかられて、相手に熱心にたのまれたら、それをむげに断るのは、何か気のひけるように思ってしまう。日本の絵画の特質に「余白」の美というのがある。イスラムの芸術は、まったく逆で空白への恐怖とも思えるほど、びっしりと空間をうめつくす。日本人の好む「余白」だが、これは言うまでもなく、可能性を意味する。それは、ある種の「自由」であり「寛容」であり、「希望」であるといえよう。日本人はきめつけを好まず、いつも融通無碑な可能性を残しておこう、とつとめるからだ。
私がもし、自分の好みではないものをプレゼントにもらうとしたら、私は、どうやってうけとるだろう、と考えてみた。私の場合、あいまいにはならないと思う。
けれど、気付かれないように、いやだなあと思う。くれた人が傷つかないように、考えて言う。という結果になった。つまり、「日本人は義理感情にかられて、どんなに明白な拒絶の理由があろうと、相手に熱心にたのまれたら、それをむげに断るのは、何か気がひけるように思ってしまう。」ということだ。きっと、それは、ずっと昔から日本人に流れてきた気づかいだ。
余白の話だが、これは、日本の国旗からしてわかる。白地に赤い丸で、シンプルだが、赤よりも白の方がどうみても多い。そこもきっと、昔から、日本人に流れてきた血なんだと思う。わざわざイスラムのように、絵画のように背景がぬってある絵は日本ではあまり見ない。風景画だったらそうだけど、やっぱり、白が多い絵画の方が多い。昔に作ったのだから、刀がなかったとしても、日本は、すごく季節がはっきりしているのだから、カラフルに四色とかにしてもいいのでは、とも思う。国旗には、いろいろな意味がこめられているそうだ。日本の国旗の意味は知らないけれど、紅白歌合戦と言うテレビ番組があるのだから、赤、白が好きなのかもしれない。
この話はむずかしい話だ。最初みたとき、まるで辞典を読むみたいだった。だけど、日本人は、こういう人なんだなぁ、ということがわかった。世界と日本を比べるなんてしないから、いろいろ知ったことがあっておもしろかった。
講評 kaki
塾の合間にがんばって清書ができたね。8月はふりかえ電話ばかりになるけれど、ハオハオちゃんからの作文を楽しみに待っています。
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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