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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   本当の豊かさ   

 一日に一ドル以下しか所得のない人が世界中に一二億人もいて、七十五セント以下の「極貧層」さえ六億三〇〇〇万人もいるというような言説は、開発主義的な政策を基礎づけてしまうことになる。彼らの「所得」を「一ドル以上」にするにちがいない政策によって、幸福のいくつもの次元を失い、不幸を増大する可能性の方が、現実にははるかに大きい。この市場から、以前よりも貧しい食物しか手に入れることができなくなっても、彼らは統計上、所得を向上したことになる。一日一ドルという「貧困」のラインから「救い上げられた」人口の統計のうちに入るかもしれないのである。私たちは豊かさという意味をもう一度問い直すべきである。
 第一の方法としては、私たち個人個人の価値観には違いがあることを認めることだ。車なんかでも同じではないかと思うが、好きなパソコンのゲームの話で言えば、友達は無料のゲームをもっと楽しむためのオプションにお金をかけているようである。ゲームにお金はかけたくない私は無料でも十分に楽しめるんだからお金をかけなくてもいいじゃないかと考えている。しかし、友達はとことん楽しみたいらしく、私は価値観の違いを感じさせられた。
 第二の方法としては、資本主義の進んだ私たち先進国の考え方を一方的に押し付けないようにすることだ。日本の政府開発援助はアメリカについで第二位である。しかし、お金や物資さえ送ればいいのではなく、もっと現地の人にさまざまな技術を教える必要がある。お金や物資は必要だがその場しのぎで根本的な解決にはならない。農業の技術を教えたりするなど現地の人だけで暮らしていけるように援助する必要があるのではないだろうか。
 確かに、さまざまな近代化をはたすためには経済力をつけていくことは大切である。しかし、本当の豊かさとは、所得の多さではなく、測定できない幸福がどれだけあるかということである。私たちは本当の豊かさを考え直すべきである。

   講評   kira

 周くん、こんにちは。文明の発達は科学の発達でもあり、どんなことでも数字で計って評価されるようになりました。いちばんわかりやすい目標になったのが、豊かさの指標です。生産、消費という数字で国の活力が評価され、個人の成功は資産、所得で明らかになってきました。先進国と呼ばれる国々は豊かな資産を持ち、発展途上の国々も同じ成長をたどるべきだと考えるようになりました。果たしてそれで幸せになれるのでしょうか。
 価値観の違いを認めることは大切ですね。何に重点を置くかでも大きく違います。ゲーム好きというグループの中にも、違いはあるんだね。車の件は、新車を追いかけるか、乗り心地や愛着を優先するかということでしょうか。
 開発援助のありかたも、与えるのではなく教え導くものでなければ、次につながりませんね。日本は掲載援助で多くの貢献をしています。そこに隠れて見えませんが、小さな活動としては開発国に住み着いて苦楽をともにしながら、教育や産業の芽を育てている人々もいますね。
 「所得の多さではなく、測定できない幸福」というと、つまりは人間力のようなものになるのでしょうか。成長する力、未来へ向かう力ですね。グラミン銀行のような取り組みがひろがっていくといいですね。

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