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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   平等の実現   すいーとぽてと

 開発が進むにつれて、たとえ全体として経済が成長しているように見えても、社会の内部で「経済格差」が広がり、それがかなり深刻な事態に至っていることは、よく指摘される。社会的に大きな変動が起こったときに、影響や被害を受けやすい人たちと、そうではない人たちとに分けられていくような社会的・文化的な作用があるとして、経済開発によって引き起こされる社会的変化の場合には、その「線引き」がたいてい異なる文化や民族集団、エスニシティといったものの間に出てくる。経済格差が何かしら文化的に異なる集団の間に「差異」として現れてくる経緯を見てみると、そこには経済開発が「国づくり」や「国民づくり」そのものとしてすすめられてきたという事情が、やはり深く関係していることが分かってくる。私たちは、本当の意味での平等を実現していくべきだ。
 そのための方法として第一に、慣習や思い込みを考え直していくことだ。日本にはまだ、女性差別が完全には無くなっていない。おそらく差別をしているつもりは無いが、昔からの慣習によって、完全に消すことはできないのだと思う。最近、父親が料理を作ったり、洗濯をしたりする家庭が少しみられるようになったが、やはり母親が家事をするのが一般的だ。女性が家事をし、男性が会社で働く。昔からこれが普通だと思われてきたので、これを差別だと感じている人は少ないと思う。しかし、女性が男性と同じように働くことができないということは、問題点の一つによく挙げられる。もう一度、女性差別を一から見直してみるべきだ。
 第二の方法として、国際理解を進めるために情報の普及を図ることだ。私たちは日本人なので、やはり日本の考え方を一般的だと考えてしまうように思う。しかし、世界を通してみれば、日本の考え方が必ずしも一般的だとは限らないし、逆に特別な考え方も少なくないと思う。たくさんの国から情報を得て、それを普及することで、視野が広がりいろいろな考え方ができるようになるだろう。
 確かに、法的な平等を確保していくことも大切だ。しかし、平等とは、法律で簡単になんとかなるものではなく、自分たちが居心地がよいと感じる環境を作ることができて初めて生じるものである。このように、私たちは文化的な無意識や慣習をもう一度見つめなおし、平等な社会をつくっていくべきだ。

   講評   kira

 すいーとぽてとちゃん、こんにちは。「平等」とは難しいものですね。意識された世界での平等が困難なのに加えて、無意識な層での平等もあると考えると、これは大変なことです。無意識には自覚も罪悪感もないわけですから、個人的な働きかけでは変化はないように思われます。
 習慣や思い込みは、文化とも関わっていますね。どれがよい慣習で何が悪しき慣習かという線引きも、標準が決めにくいようです。男女の平等は日本でも目に見える動きで進歩しています。法の整備や、政府機関での啓蒙もあります。しかしやはり、私たちの内側に、お母さんのイメージ、お父さんのイメージとして、男女の違いがくっきりとあるのですね。
 また、人間は自分と異なるものを怖れる本能をもっているように思います。怖れる気持ちが攻撃に変わったりして諍いが起こるのですね。だから、自分とは何かじょうずにわかってもらう必要があります。情報化が進んで、個人がさまざまのソースから新しい情報を得ることができるようになりましたが、信憑性にも注意して、間違ったイメージを増幅させないように気をつけなくてはなりません。
 平等は創るものではなく、求め続けることに意義があるのかもしれませんね。厳密に真に平等という世界は、だれも見たことがないのではないかな。私たちの意識が平等に向かうことが、幸せへの道でしょうね。


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