創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
小学1・2年生
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小学5・6年生
中学1・2・3年生
高校1・2・3年生
自己家畜化 хЯIИх
現代を生きる人間は、人間自身を飼育しているのではないだろうか。つまり自己飼育をしているということである。一般的にこの表現は否定的なことにしか使われない。誰も、自ら好んで飼育され、ならされていくことなどないと考えているからだ。人間に限らず、動物の生活のすべては食物をとることが中心に営まれている。そしてその成果に元づいて我々の生活は繁栄してきている。動物が生きることはまず、生態学的、生物学的に食物を食べることにある。食物を供給され、さらには生活空間や場所も与えられているといってもいい。食物を自分で取らずに住む依存の暮らしが基盤である。そのような状態に自分が置かれていることが自分を飼育していると言えるだろう。しかし、人間をして生活している限り、食物をのとり方は食事だけではない。獲物を取る動物場合と同じように、漁業や農業、その他の食物生産すべて個人でやらなければいけなくなる。だからそのためにも、社会の規範に従って生きることも人間の社会においては重要だが、自然に流されるままに自分らしく自由に生きることが大切だ。
日本では現在中学校三年生、十五歳までが義務教育となっている。「義務」という言葉の通り、学校という大勢が集まる場所に、学ぶために行かなくてはいけないのである。生活に必要な基本的な事を学ぶ場所であるから、義務教育期間があることには大いに賛成だが、義務だからこそ守らなくてはならないルールももちろんあることだろう。自分の学校では、朝早くから登校しなくてはならないし、制服を着用しなくてはいけない。
それに学校によっては髪型、髪色など細かいところまで指定されているのが現状だ。人は見た目で判断されがちであるが、重要なのは中身の方である。制服、髪型などは実際のところ学校に指定されるものではないのではないだろうか。自分の納得する格好と髪型で登校して、公衆の面前で自分らしさを思う存分に主張することは現代特有の範囲の制限された社会で生きる私達のストレスを発散できることだろう。これが第一の理由だ。
また、日本の大手旅行サービス会社数社の広告などを覗かせてもらうと、どこの旅行会社のチラシにも、『パッケージツアー』といった文字がある。団体で旅行をするのは、確かに旅行会社にとっても個人個人でバラバラに旅行の申し込みをされるよりは楽だし、大勢の旅行客にツアーマネージャーは一人、つまりは人件費を減らせて安上がりなわけだ。そんなこんなでパッケージツアーは今も昔もかなりの人気を誇っているが、果たしてそれはどうなのだろうか。自分探しの旅をしようと考えている人がパッケージツアーを利用しないということは誰でもわかるだろう。旅行会社で勝手に行き先やホテルなどを決められてしまうよりも、自分の考えで行動して時間に束縛されないで行動する方が何倍も楽だ。ルールや約束に縛られて、ストレスで自分が壊れてしまうくらいなら、始めから自分の思うままに行動した方が自分のためであり周りのためでもある。
確かにこのような社会で、ルールを守って狭い範囲で生きるということは避けられないのかもしれないが、英雄が歴史を作るのではなく、歴史が英雄を作る
というように、まず周りの意思ではなく自分自信の考えで新たな一歩を踏み出して、ストレスフリーの自分なりの世界を築くことが大事である。
講評 takeko
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