創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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情報 シュシュ
私のケータイには一定時間ごとに最新のニュースが短くまとめられたものが勝手に配信されて、読むことができる機能がついている。新聞やニュースをわざわざ見なくても、ネットを使って、このように手軽に情報を得られる時代になった。しかし、多くの情報を得てもどれを信じればよいのかわからないから、と手軽に得られる情報だけに満足してしまう傾向に現代はあるのではないだろうか。現に、新聞社は新聞が以前よりも売れなくなって困っているそうだ。しかし、このように少ない情報だけを頼りにすることは問題である。
それに対する第一の対策は、検索機能をもっと有効に使うようにすることだ。ネット上にはありとあらゆる情報が溢れているが、その中から自分の必要なものを選ぶ際に検索機能は欠かせない。検索をして出てきた情報の中から、自分でどのくらいのその情報が信じられるのかを判断することが大切だ。たとえば、ミクシーなどで知人が書いた情報や、いつも見ているブログに書いてあることなら私はある程度信頼できると思うので、真剣に読む。しかし、2ちゃんねるなどの大きな掲示板にいろいろな人が書き込んでいることはあまり信頼できないと思うので、初めから疑ってかかるくらいの読み方が必要だと思う。初めから自分で、読むときの心構えを決めることで、多くの情報に翻弄されることが少なくなるだろう。
第二の対策は、情報を自分からも発信することだ。ブログや日記などによって、今では簡単に自分の意見を発信することができる。そして誰かの書いた意見に対して、自分がコメントをすることもできる。このような相互の情報交換によって、お互いが自分の考えを修正するチャンスが生まれるのだ。また、専門家だけでなく、一般の人が情報を発信できることは、政治などにも活かされるべきだ。例えば私の家の近くの図書館は、土日は5時までしか開いていないのだが、これを不便に感じている人は多いと思う。今どき5時閉店の店なんて、公共の施設でなかったらありえない。一般の感覚とずれた政策を調整するためににも、自分で情報を発信することは有益だろう。
確かに、情報量が多いことで本当のことが見えにくくなる場合もある。だからと言って、情報を自ら遮断することは、自分に都合の良い情報だけを受け入れることにつながり、真実はもっと遠のいていくだろう。多くの情報を自分で取捨選択していく過程で、真実は生まれるのだと思う。真実とは、どこかに隠れているものではなく、自分の頭を通して作り上げるものである。
講評 nane
携帯の話から始めたのは現代的。本当に、どうでもいい情報が次々と送られてくるよね(笑)。
新聞社の将来の展望は、かなり危機的らしい。インターネットの時代に、紙媒体がどういう形で残るか、まだだれにもわからないだろうからね。
情報を絞るというのは、これからの情報時代のいい対策になる。そのためには、信頼できる情報がどこにあるかを判断する力が必要になってくる。
近くの図書館とブログの話も現代的。公立の図書館は、やはりお役所仕事的なところがある。しかし、図書館が民間で運営できるはずがないから、やはり役所ががんばってもらうしかない。
「真実とは、どこかに隠れているものではなく、自分の頭を通して作り上げるものである」は、いい名言。
この文章は、数年後に自分で読むと、なかなか感心すると思うよ。
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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