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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   人工授精   PINPA

現在日本はもちろん、先進国は飛躍的に成長する医療技術を駆使している。その中の一つに不妊夫婦のための人工授精がある。そしてその人工授精には医療的な面、法律的な面、倫理的な面と様々な問題がある。その様な面を見込んで、私たち人工受精を認めていいのだろうか。その問題を取り上げていく。
 人工授精のメリットの一つ目として人工授精には長く子どもが出来ないと悩む不妊夫婦の子どもがほしい願いを叶えることが出来る。実際に日本国内だけでおよそ200万組の子どもが出来ずに悩む夫婦がいる。その中にも女性側、男性側のどちらかに原因がある場合、あるいは両方にある場合、又カップル間の相性に問題がある場合など不妊の原因にも様々で、検査を受けても原因が分からないケースも1〜2割ほどある。このような不妊夫婦の問題を叶える手立てとして人工授精は大変適しているのである。
 また二つ目のメリットとしては日本にある夫婦には子どもが出来て当たり前だと言う考えによって苦しむ不妊夫婦(特に女性)の悩みをも解消できると言う点だ。今でこそ大きくは叫ばれなくなった跡取りなどの問題だが、子どもが出来ない夫婦と言うのは親戚などからの目などにひどく苦しんだそうだ。しかし人工授精による子どもの出産は夫婦はもちろん、周りの人にも喜びをもたらすことが可能なのだ。
 次に人工授精のデメリットの一つ目としては誕生してきた子どもは自分の出生に悩んでしまうことがある。両親間の遺伝子によって生まれてきた子どもならまして、他の見ず知らずの他人の遺伝子が自分の中に宿っていると考え苦しむのは紛れもない、それを決断した親ではなく子どもなのである。
また二つ目は不妊治療を受けた女性には普通の女性よりも子宮ガンなどにかかる可能性が高まると言う安全性や医療的デメリットである。
 このように人工授精にはメリットもデメリットも見つかる。私はこのようなメリット
デメリットを考慮したうえで、人工授精には基本的には認めるべきだと考える。先ほども言ったように人工授精によって不妊夫婦の幸せが開かれるのならばそれは喜ばしいことだ。少数派の不妊夫婦だが、その人たちの子どもがほしいという願いを叶えることは重要だ。しかし、ただ人工授精を認めてしまうと、誕生した子どもが成長するに当たって出生の秘密で悩んでしまうケースがある。そのためにも私は人工授精は夫婦間の遺伝子だけで認めてはどうかと考える。子どもの将来のためにも、たとえ生まれた過程は人工授精という手段であっても、自分は父親と母親、両親の子どもであるという自信は普通の家庭にとっては当たり前のことであるが、それを人工授精によって生まれた子どものいる家庭でも同じように感じるような必要があると思う。そうでなければ本来の家族のあるべき姿こそが崩れてしまうにではないか。
 医療技術が発展していく中で、必ずしもぶつかる問題。メリットを生かし社会に取りえていくのは大変結構だが、それによって本来元々あったメリットまでもが消えていくのはもどかしい。実りある未来のためにメリットデメリットを生かし、社会に認めていく必要がある。

   講評   hota

 全体的には、メリットとデメリット、それぞれをわかりやすく論じることができていると思います。

 以下、直した方がいいと思われる点です。

・まず、メリットが2つ書かれていますが、違いがあまりよくわからない。どちらも、不妊の夫婦、その当事者側からの視点だからです。できれば、2つ目は社会的な視点、たとえば「少子化の解決策としての人工授精」というような観点でメリットを考えては。数字を具体的に挙げた、「データ実例」が書かれているのはいいね。

・デメリットの方にも、できれば実例が欲しいです。難しいですが、「新聞で読んだ」などの例でも。また、できれば倫理的な未解決の問題「出生という自然界の摂理に、どこまで人間が手を加えて良いのか」、というのも入れたいなあ。
・最後の段落は、あまりそれまでの内容を繰り返さないように、少し削った方がいいですね。そしてやはり、「生まれてくる子供の幸せ」が一番であることを強調したい。

・結びは、「多くの人間で議論を尽くしていくこと」なども盛り込んでは。

・全体に、細かい文章のミスがいくつかあります。提出前にはよく読み直して、直しておこう。

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