創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   人と本能   ニンジンスキー

色づいたカキは日本の秋を彩る風物詩です。カキこそは、千年にもわたって日本人と共にあり、幾多の詩歌に詠まれてきた郷愁の果物といえます。ところで、カキはなぜ渋いのでしょうか?渋は、無用な時期に果実が動物に食われるのを防ぐ、「適応」的な意味を持っていると思います。「熟しガキ」の時期こそが、動物たちの食べたい気持ちと、タネを運んでほしいカキの思いとが一致する時なのでしょう。
 私の父方の祖父母の家に、大きなカキの木がある。毎年、毎年、送ってきてくれる。実がぎっしり、パンパンに入っていて、とてもおいしい。あるとき、お弁当に、皮が少し残ったままのカキが入っていた。お弁当のおかずをゆっくり食べていたら、あっという間に、お弁当の時間が終わりに近づいていた。急いで残りを食べたら、カキの皮を全部むかずに、カキを口に放り込んでいた。食べてみたら、どこかおいしくなかった。皮の味なのか、何なのかで、少し苦いし、歯ごたえが良くなかった。その時、「まずい。ほんっとまずい。」と思った。こんなに味にうるさい私でも、ちゃんと皮がむいてあれば、カキは大好きだ。だのに、母は、あまり好きではないらしい。カキの季節になると、子供の頃の母は、さみしくなったらしい。なぜなら、春はさくらんぼ、夏はスイカ、秋のはじめは、なし、と、おいしいものがたくさんあるのに、次は、カキだからだそうだ。さらに、カキの季節には、だんだん寒くなってくる。カキは、季節の変わり目を知らせる果物かもしれない。
 「適応」といえば、トカゲを思い出す。彼らは、天敵に襲われると、急いでしっぽを切り離す。自分の身を守るために、体の一部を切り取ってまでしてにげるのだから、よほど、繁殖したい気持ちがあるのだろうか。そういえば、ドッジボールのとき、強い男子がおとりになったり、前へ進み出てボールをとったりと、あまりの勝ちたさに、そのような行動にでてしまう。いわゆる、動物の本能なのかもしれない。本能寺の変のときも、織田信長は、殺されまいと本能がむき出しになったのだろう
 全ての動植物にとって、「適応」は、それぞれの種や、組を守るための「本能」なのだろう。

   講評   hira

 「実がぎっしり、パンパンに入っていて、とてもおいしい。」美味しそうな柿の描写が出来ました。大好きな柿のハプニングはいい話題でしたね。詳しくよく書けています。また、お母さんの子どものころの季節感と果物の関係が面白い話でした。秋風だけでなく「カキだ」と思うことでさみしくなるのがお母さんならではの秋なのだなあ。そうそう、先生は昨日遂に柿をスーパーで買いました。138円、「200円を割ったぞ、これならGO!」(笑)、ぶどうも「500円を割ったぞ、これならGO!」(笑)、安くなることで季節を感じるこれが主婦かなあ〜。
第一段落 ◎要約
 簡潔でわかりやすい要約です。先生の方で伝え忘れていましたが^^;、長文が敬体の時は、全体に合わせて常体に直しておいて下さい。
第二・三段落 ◎ 体験実例 ● たとえ ◎ユーモア表現 ●前の話聞いた話
 描写も詳しくよく書けました。また三段落目も生き残りたいため、勝ち残りたいための本能について書くことが出来ました。とかげだけでなくドッチボールや織田信長にまで広げて考えたのが秀逸! たとえも入れてみてね。
第四段落 ● 一般化の主題 ● ことわざの引用 
 いい主題が書けました。文末は思い切って「なのだ」と言い切るとより説得力が出ますよ。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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