国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   言葉の力   なまず

 言葉の生活には、時々、言いにくい言葉が現れて、私たちの言葉を、にごらせたり、くもらせたり、ゆがませたりする。「忘れました。」もそのひとつである。この言葉を言うとき、知らないあいだに、私たちの声は小さくなったり、不明確になったりしやすい。どうしてそんなに言いにくいのであろうか。それは、こういうことばは、自分の失敗や、欠点や無力さをみずからみとめる自己否定のことばだからである。
 ぼくにも、そういう経験がある。
「あっ忘れ物をした。」
ぼくは、忘れ物に気づいた瞬間、体がゾワッとした。先生に怒られると思ったからだ。先生のところに行って、
「すみません。忘れました。」
と言うと、心臓がバクバクしました。
「はい、分かりました。」
と先生が言っただけで済んだ。次の瞬間ホッとした。普通なら怒られてもおかしくないのにと思った。僕にはない話だが、この前忘れ物をした子がひどく怒られていた。宿題のことであった。
「先生、宿題をやったけど、家に置いてきちゃった。」
声の調子は関係ないが、少し笑いを含んでいっていたことに気づいた。しかも、宿題をやったけど忘れたなんて言い訳に過ぎないと僕は思った。宿題をやったというのは、自分は悪くないといった意味や、忘れ物ではないという意味になる。怒られるのがいやだからって変な言い訳をつける。実際は、本当にやってなかったりする人も少なくはない。だから言い訳する必要など全くないとぼくは思う。もう一つ気になるのは、少し笑いを含んでいたこと、つまり、いつも友達と一緒に話すような感じであったこと。たぶん、相手である先生をいきなり怒らせないようにするためだろうと僕は思った。
 次は兄弟げんかの話だが、詳しいことおぼえていないので、ちゃんとは説明できない。でも、お兄ちゃんと一時話をしなくなったことがあった。原因は忘れたが、けんかをしたからだと思う。お兄ちゃんに謝ることはなかなか大変で、最初は誤ることなんて絶対にできないと思った。友達だったらまだできるがお兄ちゃんには無理だ。自分が間違っていたのを認めるみたいでくやしい。でも、だけど一刻も早く仲直りがしたい。千里の道も一歩から、結局、誤ることはできなかったけれど、ぼくは何らかのことでお兄ちゃんに話しかけたり、日常あいさつなどを元気よくしたりした。すると、お兄ちゃんも話をかけてくるようになった。そこまでがとても大変だった。
 ぼくは、状況によって声が小さくなったり大きくなったりするのは悪くないと思う。なぜならばそれが人間という証拠だから。忘れ物をして誤るときに大声で言ったら、さすがに変だろうと思う。ぼくは、人は、状況によって声の調子が変わるということが分かった。学校で忘れ物をすると、また言いにくい言葉を言わなければなわない。ぼくは、急いで時間割を確認しに行った。

   講評   kaki

書くたびに、どんどん上達してきているね。弘人くんの着眼点(目のつけるところ)には、いつも感心しています。
次回からは、18:30に電話しますね。


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